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毅然として死ねない人よ。それでいいではありませんか。
毅然として死ねない人よ。それでいいではありませんか。

遠藤周作の人生観

遠藤周作(えんどう しゅうさく)
本体1400円+税
2014.1

978-4-7593-1352-9



帰天から17年を経た今、色あせることなく、今なお深く、静かに、私たちの胸を打つ遠藤作品。遠藤先生は、その生涯において、「人間とは」「人生とは」「神とは」「老いとは」「死とは」等の大命題に、常に真摯に向きあい、問い続けていらっしゃいました。遠藤文学の基調とも言える、これらの問いに対して、遠藤先生は膨大な作品の中で、その答えやヒントを遺してくださいました。
遠藤先生は、鋭い観察眼で、「人間はずるくて卑怯で弱い」「老いは辛く」「病は頑是ない子供を侵し」「人生は不平等で不条理なもの」と喝破します。しかし、誰もが見過ごしそうな些細な日常の中から「人間の温かみ」や「優しさ」を掬い上げ、「人間てやはりいいな」と語ります。そして、ふとしたきっかけで、思わぬところへ旋回する人生の先に、「人間をこえた大きな力」を確信します。
人間の弱さも老いも病も死も不条理も、人生に屈辱感はつきもの。けれども遠藤先生は、「人間をこえた大きな力」のもと、その温かなまなざしで、こうおっしゃいます。
「屈辱感をかみしめられることは挫折のもたらす一番大きな効用だ。
そこでもう一度改めて言うと、挫折のない人生などはない。言いかえれば、挫折があるから人は生き甲斐ではなく、生きる意味を考えるようになるのだ。
我々の人生に挫折がなかったら、屈辱感がなかったら、人はいつもウシロメタサ、ヤマシサの効用もわからず、そのため人生の意味の深さを知らずに生涯を終るだろう」
膨大な作品の中から、人生の意味の深さを感じられる名エッセイを編み直した必読の書。



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