昭和・平成を駆け抜け、令和の時代を生きる私たちへ送るメッセージ。自らの運命を愛し、明朗であることの重要性、そして人生の善を信じる心持ちを説く「知の巨人」の息子による感慨深い追悼エッセイ集です。
目次
第1章 草取り―故郷
故郷の風景と共に育まれた価値観。
第2章 おまじない―言葉
言葉の力、その魔法のような効果。
第3章 方眼紙―学問
学問への取り組み、その精緻さ。
第4章 赤福―好物
愛した食べ物、その思い出深さ。
第5章 書斎から図書室へ―本
書籍との対話、知の世界への誘い。
第6章 ブランデンブルク協奏曲―家族
家族との絆、音楽を通じたつながり。
第7章 ゼロ戦―祖国
祖国への思い、その深い愛着。
第8章 明るい方へ―父
父との関係、その教えと影響。
昭和から平成、そして令和へと続く激動の時代を生き抜いた一人の知識人によって遺された深い洞察と人生の教訓を収めた追悼エッセイ集です。この書籍は、著者の父親である「知の巨人」の哲学と生き様を、息子の視点から描いており、読む者に自らの運命を愛し、人生において明朗であることの重要性を伝えます。
エッセイは、過去の出来事や個人的なエピソードを通じて、人生の善を信じる心持ちをどう培うかを探求しています。また、時代の変遷に対応するための知恵や、苦難を乗り越えるための勇気についても語られており、読者に深い共感と啓発を与えます。
この書籍は、過去の記憶を未来の教訓として活かすことの大切さを強調し、どの世代の読者にも価値ある洞察を提供しています。父から子へ、そしてその子から私たちへと受け継がれる智慧の言葉は、令和の時代を生きる私たちにとって、大きな支えとなるでしょう。感慨深く、時に感動的なこのエッセイ集は、人生の意味を見つめ直したい全ての人にお勧めの一冊です。
著者紹介:渡部玄一
チェロ奏者として国内外で名を馳せた渡部玄一は、東京藝術大学附属高校、桐朋学園大学、さらにはジュリアード音楽院で学び、ニューヨークでの演奏活動を経て、日本に帰国。NHKの番組出演をはじめ、ソリスト、室内楽奏者、オーケストラ奏者として活躍。2003年には文化庁の海外派遣員としてドイツ・ミュンヘンで研修を受け、2008年には東京アンサンブルギルドを設立。学校や介護施設、養護学校、少年院などでの訪問演奏も行い、幅広い層に音楽の素晴らしさを伝えています。