「頂戴致します」ビジネスの意味と例文&言い換え。上司に使う敬語とメール作成例

「頂戴致します」は、相手から何かを受け取る際に使う丁寧な表現です。感謝の気持ちを込めて、相手から提供されるものを受け取ることを伝えます。

この表現は、ビジネスシーンでよく使われ、上司や取引先から資料や情報を受け取る際に用いられます。相手への敬意を示し、円滑なコミュニケーションを図ることができます。

ビジネスでの意味と使い方

ビジネスの場において、「頂戴致します」は、相手から提供される情報や資料を丁重に受け取る意思を示す表現です。上司や取引先との会話で使うことで、相手への感謝と敬意を伝えることができます。

この表現を使うことで、相手との信頼関係を築き、円滑なビジネスの進行に寄与します。以下は、「頂戴致します」を使う際のポイントです。

  • 相手から提供される情報や資料が、自分にとって有益であることを認識し、感謝の気持ちを込めて使いましょう。
  • 「頂戴致します」は丁寧な表現ですが、使い過ぎると不自然になるので、適度に使うことが大切です。
  • メールや書面での使用は問題ありませんが、口頭での会話では、状況に応じて「いただきます」など、より簡潔な表現を使い分けると良いでしょう。

ビジネス例文

「頂戴致します」を使う際は、相手との関係性や状況に応じて、適切な表現を選ぶことが重要です。以下は、ビジネスシーンでの例文です。

会議の議事録を頂戴致します。内容を確認の上、対応を進めます。
先日のプレゼンテーション資料、参考にさせていただくため頂戴致します
お客様からのクレーム内容について、詳細を頂戴致します。速やかに対策を講じます。
新プロジェクトの企画書、頂戴致します。社内で検討し、フィードバックいたします。
先方との契約書のドラフト、頂戴致します。法務部で確認後、サインを進めます。
研修の資料一式、頂戴致します。参加者に配布し、有効に活用いたします。
新システムのマニュアルを頂戴致します。早速目を通し、運用に役立てます。
営業報告書のフォーマット、頂戴致します。今後の報告業務に活かしてまいります。

これらの例文は、会議資料、プレゼンテーション資料、クレーム内容、企画書、契約書、研修資料、マニュアル、報告書フォーマットなど、ビジネスで頻繁にやり取りされる様々な情報や書類について、「頂戴致します」を用いて丁重に受け取る意思を示しています。

相手の協力に感謝しつつ、受け取った情報を業務に活用する姿勢が伝わる表現となっています。

言い換え

「頂戴致します」は丁寧な表現ですが、状況によっては、より簡潔な言い換えを使うことで、自然な会話が可能になります。以下は、「頂戴致します」の言い換え例です。

「いただきます」
「頂戴致します」をより簡潔にした表現で、口語的で親しみやすい印象を与えます。
「受け取ります」
中立的な表現で、フォーマルな場面でも使いやすいです。
「拝受いたします」
「頂戴致します」と同様に丁寧な表現で、やや改まった印象があります。
「ありがたく受け取ります」
感謝の気持ちが強調された表現で、相手の好意に応える際に適しています。
「お受けします」
シンプルで丁寧な表現で、幅広い場面で使用できます。
「承ります」
ビジネスシーンでよく使われる表現で、相手の提案や依頼を受け入れる際に用います。
「確かに受け取りました」
情報や資料を受け取ったことを明確に伝える表現です。
「受領いたしました」
書面での受け取りを伝える際に使われる、やや改まった表現です。
「拝読いたします」
メールや文書を受け取った際に使う丁重な表現で、内容を読ませていただくことを伝えます。
「参考にさせていただきます」
相手からのアドバイスや提案を受け入れ、活用する意思を示す表現です。

言い換えを使う際は、相手との関係性や状況に合わせて、適切な表現を選ぶことが大切です。フォーマルな場面では丁寧な表現を、親しい間柄では簡潔な表現を使うなど、使い分けることで、自然なコミュニケーションが可能になります。

「頂戴致します」の上司に使う敬語

「頂戴致します」は、尊敬語、謙譲語、丁寧語が組み合わさった敬語表現です。以下のように分解できます。

  • 「頂戴」は、「いただく」の謙譲語で、自分が相手から何かを受け取ることを表します。
  • 「致します」は、「する」の丁寧語で、自分の行為を丁寧に表現しています。

上司に「頂戴致します」を使う際は、以下の点に注意しましょう。

相手が上司であることを意識し、丁重な態度で使うことが大切です。また、「頂戴致します」は、上司から何かを受け取る際に使うので、自分の要求や依頼に使うのは避けましょう。

ビジネスメール例

件名:新製品の価格表のご送付依頼

株式会社イノベーション
鈴木様

平素よりお世話になっております。

貴社の新製品について、社内で導入を検討しております。

つきましては、新製品の価格表を頂戴致します。予算面での検討を進めるにあたり、必要な情報となります。

お手数をおかけしますが、ご提供いただけますと幸いです。

引き続き、お取引をよろしくお願い申し上げます。

株式会社フューチャー
高橋 健太

「頂戴致します」の間違った使用法

1. 「この資料、今すぐ頂戴致します。」
→ 「頂戴致します」は、相手の好意に頼る表現なので、要求するような言い方は不適切です。

2. 「頂戴致しますので、よろしくお願いします。」
→ 「頂戴致します」と「お願いします」を重ねて使うのは冗長で不自然です。「頂戴致します」だけで十分です。

3. 「この件、よろしく頂戴致します。」
→ 「よろしく」と「頂戴致します」を組み合わせるのは不自然です。「よろしくお願いいたします」が適切です。

4. 「頂戴致しました資料を確認します。」
→ 「頂戴致します」は、これから受け取る際に使うので、過去形の「頂戴致しました」は不適切です。

「頂戴致します」を使用するビジネスシーン

「頂戴致します」は、ビジネスシーンで、相手から情報や資料、アドバイスなどを受け取る際に使います。以下のようなシーンで活用できます。

  • 上司からの指示や助言を受ける
  • 取引先から提案書や見積書を受け取る
  • 同僚から引き継ぎ資料を受け取る
  • 顧客からの問い合わせ内容を伺う
  • パートナー企業から新製品のサンプルを受け取る
  • 専門家から意見や評価を頂く
  • 研修講師からのレクチャーを受ける
  • 先輩社員からのアドバイスを頂く
  • 監査役から指摘事項を受ける
  • メンターからのフィードバックを頂く

まとめ

「頂戴致します」は、ビジネスシーンで、相手から提供される情報や資料、助言などを丁重に受け取る意思を示す表現です。上司や取引先との会話で適切に使うことで、相手への感謝と敬意を伝え、円滑なコミュニケーションを図ることができます。

一方で、「頂戴致します」は、相手の好意に頼る表現なので、使い方を誤ると不適切な印象を与えかねません。自分の要求や依頼に使ったり、過去形で使ったりするのは避けましょう。

状況に応じて、「いただきます」「受け取ります」など、より簡潔な言い換えを使い分けることも大切です。相手との関係性を考慮し、適切な表現を選ぶことで、ビジネスでの円滑なコミュニケーションが可能となります。

「頂戴致します」を適材適所で用いることで、ビジネスパーソンとしての言葉遣いの幅が広がり、相手との信頼関係構築に役立つでしょう。