MBTIのどのタイプにも「嫌われやすい要素」があります。こちらについても意識的に要素が表に出ないよう注意しなければ、当然周囲からは嫌われます。しかし性格の悪さを公の場では見せないようにすれば、嫌われるとは限りません。
そこでここから、「性格が悪い」という観点だけでなく、「嫌われやすい」という観点でも各タイプを分析してみましょう。「嫌われる理由」を知り、適切な対策を実践すれば、「嫌われにくい性格」や「好かれる性格」に変わっていくはずです。
MBTIの嫌われやすいランキング
2位:ENTJ/指揮官
3位:ESTP/起業家
4位:ESTJ/幹部
5位:INTJ/建築家
6位:ISTP/巨匠
7位:INTP/論理学者
8位:ISTJ/管理者
9位:ESFP/エンターテイナー
10位:ENFP/広報運動家
11位:ISFP/冒険家
12位:ENFJ/主人公
13位:INFP/仲介者
14位:INFJ/提唱者
15位:ISFJ/擁護者
16位:ESFJ/領事官
まずは各タイプの特徴を参考に「嫌われやすいタイプ」ランキングをまとめました。「嫌われやすい要素」が強く出やすい順に並べ替えたため、「性格が悪いランキング」とは結果が異なっています。
MBTIの性格悪いランキング。悪いと言われる理由と対処法を解説
順に理由と対策を見ていきましょう。
このランキングは一般的な傾向を示すものであり、個人の実際の行動を決定づけるものではありません。むしろ、自己認識と成長の機会として捉え、自分の長所を伸ばしつつ短所を改善する指針として活用しましょう。
なお対策は「性格が悪い」タイプで見たものと同じやり方を使えるので、ここでは「嫌われないためのマインドづくり」のポイントをお伝えします。
1位:ENTP/討論者
ENTPは論破が大好きなため、そもそも人から嫌われても構わず、むしろ嫌われることを楽しむ人もいるかもしれません。討論中に相手の主張の欠陥を指摘し、とことん問い詰めることに快楽を感じるのですから、嫌われやすいのは間違いなさそうです。
しかしそのままでは周囲が敵ばかりになり、窮地に立たされたとき、誰も助けてくれなくなってしまいます。
嫌われないための解決策
大切な存在・守りたい存在を思い浮かべてみてください。人に限らず、家や健康、お金なども「大切な存在」と言えますよね。
それらにまで害が及ばないよう、2~3人くらいは味方を作りたいところです。味方とは、主義主張が同じという意味ではなく、いざというときにサポートしてくれたり、アドバイスをくれたりする存在です。
建設的な議論と攻撃的な論破の違いを理解することが重要です。相手の感情に配慮しながら意見を交わす練習をし、他者との良好な関係構築も知的満足と同様に重要だと認識しましょう。
その人の助言さえ論破したくなるかもしれませんが、冷静に受け入れるよう心がけてください。自分と大切なものを守るために「嫌われてもいい」という意識自体を見直しましょう。
「他者の意見を受け入れることで、得られるものもある」と実感できる日が来るはずです。
2位:ENTJ/指揮官
ENTJは非常に野心的な性格で、目標達成のためなら手段を選びません。人を傷つけてでも手に入れたいものを得ようとするので、強引で無神経、冷酷だと思われやすいです。
嫌われないための解決策
一貫していることはいいことですが、ときには柔軟さも大切です。プロジェクトの目標や最終目的自体が、無理のあるものでないか確認すると、計画自体の欠陥に気づけるケースがあります。
柔軟性と共感力を育むことが大切です。目標達成は重要ですが、チームメンバーの意見や感情にも耳を傾け、感情知能(EQ)を高めることで、より効果的なリーダーシップを発揮できるでしょう。
無理のある計画は協力者の負担を増やしてしまうため、最高のパフォーマンスを発揮してもらえません。設定した目標・目的が最適なものなのか、定期的なミーティングや会議で見直すようにしましょう。
3位:ESTP/起業家
ESTPは自信家のため、自己中心的に物事を進めやすいのが特徴です。リスクに果敢に挑んでいく姿は非常にかっこいいのですが、失敗したときに自分の大切な存在まで失う可能性があります。
嫌われないための解決策
独善的な判断をする人は、味方を失い、最終的に身を滅ぼすことを意識しましょう。人間は必ず過ちを犯す上に、1人だけでは生きていけない存在です。
「自分の言う通りにすれば大丈夫」という考えは捨てること。また反対意見の根拠には注意深く耳を傾け、最悪の事態にならない程度に、協力者とともに最低限の計画を立てることが大切です。
自己制御力を高め、長期的な視点を持つことが重要です。決断する前に一呼吸置き、その行動の結果を予測する習慣をつけましょう。
4位:ESTJ/幹部
ESTJは自分のやり方が正しいと考え、周囲の意見や言い分を無視してしまうことがあります。ささいなミスを厳しく問い詰めることもあり、人の感情をないがしろにしている印象を与えてしまうことも多いでしょう。
嫌われないための解決策
いくら結果が大事とはいえ、相手の感情を無視しすぎるのは良くありません。安定して結果を出し続ける能力があるタイプですから、強引に前進しようとせず、いったん立ち止まることも大切です。
自分が推し進めようとするプロジェクトが、誰かに負担を強いていないか、冷静に見極めましょう。積極的にチームメンバーとコミュニケーションをとり、苦しんでいる人がいたら、手を差し伸べる思いやりを見せてみてください。
感情知能(EQ)を高め、他者の感情や視点を理解し尊重する能力を磨くことが大切です。効率性と人間性のバランスを取ることで、より効果的で持続可能な成果を上げることができるでしょう。
5位:INTJ/建築家
INTJは理想が高いため、それを実現するべく常に高みを目指し続けます。だからこそ、自分は能力が高いと信じており、能力が低いと感じる相手を軽蔑する傾向があるでしょう。
納期に遅れて平気な人や、説明をなかなか理解できない人に出会うと、バカにしたり、糾弾したりして嫌われる可能性が高いです。
嫌われないための解決策
人それぞれ能力やキャパシティは異なります。相手の得意不得意を理解し、すべてにおいて相手に完璧を求めるのは避けましょう。
人の意見を聞いて本質を理解する能力が高いので、そのスキルを活かして、相手の意見を尊重することを重視してみてください。もしかすると何らかの原因によって、相手がやる気や本領を発揮できていない可能性もあるためです。
共感力と寛容性を育むことが重要です。他者の欠点を指摘する前に、その人の潜在能力や成長の可能性に目を向けることが大切です。
人の欠点をなじるのではなく、原因を取り除くことを常に意識すると、毒舌にならず思いやりを前面に出せるようになっていきますよ。
6位:ISTP/巨匠と7位:INTP/論理学者
ISTPとINTPは、いずれも人と協力し合うことが苦手です。そもそもチームプレイが必要な環境は避けた方がいいでしょう。
ただ、一切誰とも協力し合わずに生き続けることは難しいですよね。ときには、部署対抗で社内コンペに参加するなど、誰かと連携して結果を出すことを求められるシーンもあります。
そのような場合、チームメンバーとうまく関係を築けず、「協調性がない人」として悪い印象を持たれてしまう可能性が高いです。
嫌われないための解決策
自分の得意分野については、チームメンバーに提案するのがおすすめです。例えば、ISTPはプロジェクトを効率的に進めるやり方を考え、実際に自分が実行する意欲があることをアピールするといいかもしれません。
INTPはコンペで勝つために必要な情報を集めたり、ライバルの戦略を分析したりして、自分たちの戦略を立案するのが得意でしょう。「チームでの活動なんて嫌だな」と思わずに、積極的に意見を出すことで、プロジェクトを少しは楽しめる可能性があります。
同時に、やる気がある人として評価してもらえるはずです。ただ強引に主張を押し付けたり、ほかのメンバーのやり方を全否定したりすると嫌われてしまうので、相手の意見も尊重してみてください。
個人の能力を活かしつつ、協調性も育むことが重要です。チーム活動を自己の能力を拡張し、新たな視点を得る機会として捉えてみましょう。
8位:ISTJ/管理者
ISTJは非常に現実的なタイプなので、突拍子のないアイデアを受け入れられず、拒絶する可能性があります。相手の意見を否定せずに自由にアイデアを出し合うブレーンストーミングでも、つい独創的な意見を全否定してしまうかもしれません。
ブレーンストーミングでは、実現可能性が低いアイデアも出すことで、柔軟な発想で面白い企画を思いつく可能性があります。しかしISTJは独創的なものを否定してしまい、頭の固い人だと思われ、嫌われてしまうこともあるでしょう。
嫌われないための解決策
論理性や実現可能性も大切ですが、時と場合によっては、柔軟な発想も受け入れてみてください。現代は画一的な商品・サービスよりも、独自性のあるもののほうが受け入れられ、自社の差別化につながることが多いです。
柔軟性と開放性を育むことが大切です。一見非現実的に思えるアイデアでも、それが革新的な解決策につながる可能性があることを認識しましょう。
より柔軟な発想ができる相手を尊重し、時々ツッコミ側ではなくボケ側に立ってみると、会議や企画立案が楽しくなってきますよ。
9位:ESFP/エンターテイナー
ESFPは難しい問題を深く考えることが苦手です。深刻な問題について話し合っていても「これでいいんじゃない?」というノリで話して、無責任だと思われてしまう可能性も。真剣に考える場で誠意がない対応をとって、嫌われてしまうかもしれません。
嫌われないための解決策
「テキトーな人」「身勝手な人」と思われたときに嫌われやすいので、思慮深く行動するよう意識してみてください。目の前の問題に真剣に向き合い、解決策を可能な限り考えましょう。
ノリで楽しむことは大切ですが、じっくり腰をすえて考えることも同じくらい大切です。INTJやINFJなど、考えることが好きなタイプに「この場合どうすればいいと思う?」などと相談し、一緒に考えることから始めるといいでしょう。
状況に応じた適切な態度を取る能力を育むことが重要です。楽しさを大切にしつつも、時と場所をわきまえることが大切です。
10位:ENFP/広報運動家~16位:ESFJ/領事官
トップ10以下のタイプが嫌われるケースは少ないと思います。しかし、いずれもF型(感情型)なので、感情的になりすぎる点に注意が必要です。
いきなり大きなプロジェクトを任されてプレッシャーにおしつぶされそうなとき。どうしても相手にとってつらい現実を突きつけなければならないとき。いずれのタイプもそんな局面で心を痛め、精神が不安定になってしまう可能性があります。
感情的になって周囲の人を困らせてしまうこともあるでしょう。つまり自分が思うようにいかないとき、相手の感情までかき乱して、人から嫌われるリスクがあるのです。
まとめ
人生においては、目の前の問題を、感情を交えずに1つひとつ解消していくことが大切なときもあります。そのような局面では、T型=思考型の人の知恵も借りながら、地道に取り組んでいきましょう。
うまくいかないときは、自分の欠点を補ってくれるタイプの人に、謙虚な姿勢で助言を求め、問題を解決することが重要ですよ。またF型の日本人にはかなり繊細な人が多いので、人の目を気にして「いい人でいなきゃ」と考え、気疲れする人もいるでしょう。
まずは「全員から好かれる」ことは不可能であることを受け止めることが大切です。どのタイプの人も、ひとまず協力関係を築く必要がある人に絞って、嫌われない行動を心がけてみてくださいね。