「左様でございます」ビジネス例文とメールの書き方。言い換え集&敬語の要点

「左様でございます」は、相手の発言に対して同意や承諾を示す丁寧な表現です。ビジネスシーンでよく使われる言葉で、相手への敬意を込めて使用されます。

この言葉は「そう」という意味の「左様」と、丁寧な助動詞「でございます」を組み合わせた形になっています。相手の意見や提案に対して肯定的な反応を示す際に用いられ、相手との良好な関係を保つ上で重要な役割を果たします。
Q
ビジネスにおいて「左様でございます」の意味は?
A

ビジネスでは、相手の意見や提案に丁重に同意する表現です。相手への敬意を表しつつ、話の内容を理解し受け入れていることを伝えます。

「左様でございます」ビジネスでの意味&使い方

ビジネスの場面で「左様でございます」を使うときは、相手の立場や状況をよく考えることが大切です。この言葉は単に同意するだけでなく、相手の意見を尊重し、理解していることを示す効果があります。また、会話をスムーズに進める役割も果たします。

使うときのポイントは以下の通りです。
  • 相手の発言内容を十分に理解してから使用する。安易に同意するのではなく、内容をしっかり把握してから使うことが重要です。
  • 適切なタイミングで使用する。相手の話を遮らず、話が一段落したところで使うと効果的です。
  • 表情や態度も合わせる。言葉だけでなく、うなずきや相手の目を見るなど、非言語コミュニケーションも大切です。
ビジネスアドバイザー

「左様でございます」の使用は、相手の意見を尊重する姿勢を示すだけでなく、自身の傾聴力と理解力をアピールする絶好の機会です。

ビジネス例文

「左様でございます」を使う際は、状況に応じて適切に使用することが重要です。単調な繰り返しを避け、会話の流れに合わせて使うと自然な印象を与えられます。また、この言葉の後に自分の意見や補足を加えると、より建設的な会話になります。

以下に、様々な状況での使用例を挙げます。
左様でございます。市場動向の変化については我々も注視しております。今後の対応策についてご相談させていただきたく存じます。
左様でございます。その点については私も同感です。
ご指摘ありがとうございます。左様でございます。この点については、次回のミーティングで詳細な報告をさせていただきます。
左様でございます。その観点は非常に重要ですね。今後の戦略立案に反映させていただきます。
左様でございます。ご指摘ありがとうございます。今後改善に努めてまいります。
ご意見、誠にありがとうございます。左様でございます。検討させていただきます。
左様でございます。その点については私どもも課題として認識しております。
ご指摘の点、左様でございます。今後はより一層注意してまいります。

「左様でございます」を使うビジネス場面

「左様でございます」は、様々なビジネスシーンで活用できる便利な表現です。相手の立場や状況、話の内容によって使い分けることが大切です。この言葉を適切に使うことで、相手との良好な関係を築き、スムーズなコミュニケーションを図ることができます。

以下に、具体的な使用場面をいくつか挙げます。
  • 商談や会議の場で:クライアントや上司の意見に同意する際に使用します。相手の提案や指摘に対して理解を示し、前向きな姿勢をアピールできます。
  • クレーム対応時:お客様からの苦情や指摘に対して使うことで、相手の気持ちを受け止めていることを示せます。ただし、単に同意するだけでなく、具体的な対応策も併せて提示することが重要です。
  • 電話応対:取引先や顧客との電話対応時に使用すると、相手の話をしっかりと聞いていることを伝えられます。特に重要な情報を確認する際に効果的です。
  • プレゼンテーション後の質疑応答:聴衆からの質問や意見に対して使うことで、相手の視点を尊重していることをアピールできます。その後、自分の見解を加えると、より深い議論につながります。
  • 上司からの指示を受ける時:上司からの指示や助言に対して使用することで、指示内容を理解し、真摯に受け止めていることを示せます。ただし、過剰に使用すると軽く見られる可能性もあるので、適度な使用を心がけましょう。
ビジネスアドバイザー

「左様でございます」の後に自分の意見や行動計画を添えると、単なる同意以上の価値を生み出せます。

ビジネスメールの書き方

ビジネスメールで「左様でございます」を使用する際は、文脈に合わせて適切に配置することが重要です。この表現は相手の意見に同意する際に使用しますが、単に同意するだけでなく、その後の対応や自分の考えを付け加えると、より効果的なコミュニケーションになります。また、メールの全体的なトーンや目的に合わせて使用することで、礼儀正しさと専門性を両立させることができます。
掲題:先日のプレゼンテーションに関するフィードバック 青山技研株式会社
中村様

いつもお世話になっております。

先日の新製品プレゼンテーションに関して、貴重なフィードバックをいただき、誠にありがとうございました。

ご指摘ありがとうございます。左様でございます。製品のユーザビリティに関する懸念点は、私どもも重要課題として認識しております。

特に、高齢者向けのインターフェース改善については、早急に対応策を検討し、次回のバージョンアップに反映させる予定です。

また、コスト面でのご提案も大変参考になりました。現在、部材の調達方法の見直しを進めており、ご提案いただいた方法も含めて検討させていただきます。

つきましては、改善案の詳細について、来週中にご報告させていただきたいと存じます。ご都合の良い日時をお知らせいただけますと幸いです。

今後とも忌憚のないご意見を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。 緑川エレクトロニクス株式会社
開発部 佐藤雅子

言い換え&類語集

「左様でございます」の言い換えは、相手や状況に応じて適切に選ぶことが大切です。フォーマルさの度合いや、どの程度の同意を示したいかによって使い分けると、より効果的なコミュニケーションが可能になります。以下に、様々な言い換え表現を紹介します。
「おっしゃる通りでございます」
相手の意見に強く同意する際に使用します。相手の発言を高く評価していることが伝わります。
「ご指摘の通りです」
相手からの指摘や助言に対して同意する場合に適しています。相手の洞察力を認めていることを示せます。
「仰せの通りでございます」
非常に丁寧な表現で、目上の人や特に敬意を払うべき相手に対して使用します。
「ご意見に同意いたします」
ビジネス会議などで、相手の意見に賛同する際に使用できる表現です。
「まさにその通りです」
相手の意見に強く共感している場合に使用します。enthusiasm(熱意)を示すのに適しています。
「ご指摘ありがとうございます」
相手からの指摘に感謝しつつ、同意の意を示す表現です。建設的な態度を示せます。
「おっしゃる点、重々承知しております」
相手の意見を十分に理解し、深く考慮していることを示す表現です。
「ごもっともでございます」
相手の意見が非常に正当であることを認める際に使用します。相手の見識の高さを認めていることが伝わります。
「全くその通りだと存じます」
相手の意見に完全に同意していることを示す表現です。相手の洞察力を高く評価していることが伝わります。
「ご意見、拝承いたしました」
相手の意見を謹んで受け入れたことを示す表現です。特に目上の人からの意見に対して使用するのに適しています。
ビジネスアドバイザー

言い換え表現を使い分けることで、状況に応じた適切な反応を示し、コミュニケーションの質を高められます。

「左様でございます」目上に使う敬語の要点

「左様でございます」は、丁寧語と謙譲語を組み合わせた高度な敬語表現です。この言葉の構成を詳しく見てみましょう。
  • 「左様」:「そう」の意味を持つ丁寧な言い方です。尊敬語や謙譲語ではありませんが、やや古風で格式高い表現です。
  • 「でございます」:「です」の謙譲語です。話し手が自分を低めて相手に対する敬意を表現します。
目上の人に使う際は、いくつか注意点があります。まず、過剰な使用は避けるべきです。頻繁に使うと、単に相手の意見に従っているだけという印象を与える可能性があります。また、この表現を使用した後、自分の意見や考えを付け加えることで、単なる同意以上の価値を示すことができます。

さらに、相手の立場や状況、話の内容によっては、より適切な表現がある場合もあります。例えば、より格式高い場面では「仰せの通りでございます」を使用したり、相手の指摘に対しては「ご指摘ありがとうございます」と感謝の意を示したりするなど、状況に応じた使い分けが重要です。
ビジネスアドバイザー

「左様でございます」の使用は、相手への敬意を示すだけでなく、自身の語学力と状況判断力をアピールする機会でもあります。

「左様でございます」まとめ

「左様でございます」は、ビジネスコミュニケーションにおいて重要な役割を果たす表現です。この言葉を適切に使用することで、相手への敬意を示しつつ、円滑な対話を進めることができます。

ただし、単に形式的に使うのではなく、状況を正確に把握し、相手の意図を十分に理解した上で使用することが大切です。また、この表現を使った後に自分の意見や行動計画を添えることで、より建設的な会話につながります。

さらに、場面や相手によって言い換え表現を適切に選択することで、コミュニケーションの幅を広げることができます。「左様でございます」は単なる同意の表現ではなく、相手の意見を尊重し、前向きな姿勢で対話を進める意思表示でもあるのです。

ビジネスの場では、この表現を戦略的に活用することで、相手との良好な関係構築や、自身の信頼性向上につながります。ただし、過剰使用は逆効果となる可能性もあるため、適度な使用を心がけましょう。

最後に、「左様でございます」は日本語特有の丁寧な表現であり、その適切な使用は日本のビジネス文化への理解と尊重を示すことにもなります。グローバル化が進む現代のビジネス環境においても、こうした伝統的な表現を適切に使いこなすことは、ビジネスパーソンとしての素養を示す重要な要素となるでしょう。