【矛盾だらけの日本の安全保障―「専守防衛」で日本は守れない】の紹介

この書籍では、日本の安全保障政策と国際社会における立ち位置について、ジャーナリストの田原総一朗と元陸上幕僚長の冨澤暉が深掘りしています。彼らは、日本が国連の集団安全保障体制に積極的に参加することの重要性を強調し、現実に即した軍事論を展開します。

序章から始まり、日本独自の「専守防衛」という概念の非現実性、そして「基盤的防衛力」が本当に効果的なのかどうかを問います。湾岸戦争時に見られたような国際情勢の緊急時に、日本がどのような役割を果たすべきか、そしてなぜ過去の戦争を阻止することができなかったのかについても考察されています。

さらに、本書では日本が国際社会においてどのような立場を取るべきかについても議論されています。田原総一朗と冨澤暉は、日本が単なる傍観者ではなく、積極的かつ建設的な役割を果たすべきだと主張しています。国際社会のリーダーシップに積極的に貢献することが、日本の安全保障政策の重要な一環であるというのです。

この書籍は、日本の安全保障政策に関心のある読者にとって、貴重な洞察を提供しています。田原総一朗と冨澤暉の両氏が提案する戦略やアプローチは、日本が将来的な安全保障上の課題にどのように対処するかを理解する上で重要な示唆を与えています。

最後に、本書は日本の安全保障政策に対する理解を深め、議論を促進することで、読者にとっても知的な刺激を提供しています。田原総一朗と冨澤暉の両氏が提起する問題や提案について、読者は独自の考えを深めることができるでしょう。

田原総一朗のプロフィール
1934年滋賀県生まれのジャーナリストで、早稲田大学文学部を卒業後、岩波映画製作所やテレビ東京を経てフリージャーナリストとして独立しました。彼の鋭い視点と分析は、日本のメディア界における議論の多くに影響を与えています。

冨澤暉のプロフィール
冨澤暉は、1938年東京生まれで、都立日比谷高校と防衛大学校を卒業し、自衛隊に入隊しました。彼は自衛隊で様々な要職を歴任し、退官後は東洋学園大学で安全保障や危機管理に関する教鞭をとりました。彼の経験は、日本の防衛政策に関する議論に貴重な視点を提供しています。