「お承りいたします」ビジネスでの言い換え&例文集。使い方と敬語を解説

「お承りいたします」は、ビジネスシーンでよく使われる丁寧な表現です。相手の依頼や要望を受け入れる時に使う言葉で、相手への敬意を示しながら、その内容を理解し、対応する意思を伝えます。

この言葉は、相手の要望をしっかりと受け止め、責任を持って対応することを約束する意味合いを持ちます。ビジネスにおいては、顧客満足度を高め、信頼関係を築く上で重要な役割を果たします。
Q
ビジネスにおいて「お承りいたします」の意味は?
A

相手の要望や依頼を丁寧に受け止め、実行する意思を示す表現です。相手への敬意を込めつつ、責任を持って対応することを伝えます。

言い換え

「お承りいたします」は、状況や相手によって適切な言い換えが可能です。言い換えることで、コミュニケーションに変化をつけたり、より具体的な対応を示したりできます。ここでは、様々な場面で使える言い換え表現を紹介します。

以下に、9つの言い換え表現とその解説を示します。これらを適切に使い分けることで、より円滑なビジネスコミュニケーションが可能になります。
「承知いたしました」
「お承りいたします」とほぼ同じ意味で、相手の意向を理解し、受け入れたことを表現します。
「かしこまりました」
やや堅い表現ですが、相手の指示や依頼を丁寧に受け止めたことを示します。
「承諾いたします」
相手の提案や要求に同意し、受け入れる意思を明確に伝える表現です。
「了解いたしました」
相手の意図や内容をしっかりと理解したことを強調する言い方になります。
「承知致しました」
「承知いたしました」と同義で、相手の意向を受け入れたことを丁寧に伝えます。
「承らせていただきます」
謙譲表現を使い、より丁寧に相手の要望を受け入れる姿勢を示します。
「対応させていただきます」
相手の要望に具体的に応じる意思を示す表現で、行動を伴う印象を与えます。
「承知いたしました。対応いたします」
理解と行動の両方を示す表現で、確実な対応を約束する意味合いが強くなります。
「ご要望通り進めさせていただきます」
相手の希望に沿って行動することを明確に伝え、積極的な姿勢を示す表現です。
ビジネスアドバイザー

状況に応じて言い換え表現を使い分けることで、相手との関係性や案件の重要度に合わせたコミュニケーションが可能になります。

ビジネス例文集

「お承りいたします」は様々なビジネスシーンで活用できる便利な表現です。ここでは、異なる状況での使用例を紹介します。これらの例文を参考に、適切な場面で効果的に使うことで、プロフェッショナルな印象を与えられます。

以下に、9つのビジネス例文を示します。
ご提案の内容について、社内で検討の上お承りいたします。詳細は後ほどご連絡させていただきます。
お客様のご要望、お承りいたします。最善の対応をさせていただきますので、少々お待ちください。
ご指摘いただいた点につきまして、早急に対応させていただきます。修正案は本日中にお承りいたします
新しい納期のご相談、お承りいたします。生産スケジュールを調整し、できる限りご希望に沿えるよう努めます。
追加のご注文、お承りいたします。在庫状況を確認の上、納期をご連絡させていただきます。
御社からのご依頼、お承りいたします。担当者を割り当て、迅速に対応させていただきます。
商品の交換について、お承りいたします。手続きの詳細をメールにてお送りしますので、ご確認ください。
ミーティングの日程変更、お承りいたします。参加者全員に確認を取り、新しい日時をご提案いたします。
お客様のご意見、お承りいたします。サービス改善に活かせるよう、社内で共有し検討いたします。
これらの例文は、様々なビジネスシーンでの「お承りいたします」の適切な使用方法を示しています。相手の要望や依頼を丁寧に受け止め、具体的な対応や次のステップを示すことで、信頼関係を築く効果があります。

状況に応じて言葉を選び、相手の立場や要望を考慮しながら使用することが重要です。また、単に「お承りいたします」と言うだけでなく、その後の対応や進め方を具体的に伝えることで、より誠実で責任感のある印象を与えられます。
シーン 例文 ポイント
提案受け入れ ご提案の内容について、社内で検討の上お承りいたします。 検討過程を示し、誠実さをアピール
顧客要望対応 お客様のご要望お承りいたします。最善の対応をさせていただきます。 迅速な対応を約束し、顧客満足度向上
修正依頼 ご指摘いただいた点につきまして、早急に対応させていただきます。 具体的な期限を示し、信頼性を高める

「お承りいたします」仕事での使い方と意味

ビジネスにおいて「お承りいたします」は、相手の要望や依頼を丁寧に受け止め、それに対応する意思を表明する重要な表現です。この言葉を使うことで、相手への敬意を示しつつ、プロフェッショナルな対応を約束することができます。

特に顧客対応や上司とのコミュニケーションにおいて効果的で、信頼関係の構築や円滑な業務進行に寄与します。ただし、適切な場面で適切な態度と共に使用することが重要です。
ビジネスアドバイザー

「お承りいたします」を使う際は、相手の要望を正確に理解し、具体的な対応策も併せて伝えることで、より効果的なコミュニケーションが可能になります。

使うときのポイントは以下の通りです。
  • 相手の要望や依頼を正確に理解してから使用する。誤解があると信頼を損なう可能性があります。
  • 単に言葉を発するだけでなく、実際の行動で示すことが重要。約束したことは必ず実行に移しましょう。
  • 適切な場面で使用する。日常的な会話や軽微な事柄には使い過ぎないよう注意が必要です。
  • 相手の立場や状況に応じて、言い換えや追加の説明を加えると、より効果的なコミュニケーションが可能になります。

「お承りいたします」を仕事で使う場面

「お承りいたします」は、ビジネスの様々な場面で活用できる便利な表現です。相手の要望や指示を受け入れる際に使用し、丁寧かつ責任ある態度を示すことができます。

以下に、この表現を効果的に使用できる具体的な場面を紹介します。
  • 顧客からの要望や苦情対応:お客様の声に耳を傾け、真摯に対応する姿勢を示します。「お客様のご要望お承りいたします。早速対応させていただきます。」
  • 上司からの指示受け:上司の指示を理解し、確実に実行する意思を伝えます。「ご指示の件、承知いたしました。すぐに着手いたします。」
  • 取引先との交渉:相手の提案や条件を受け入れる際に使用します。「ご提示いただいた条件、お承りいたします。契約書の作成を進めさせていただきます。」
  • 会議での決定事項:会議で決まった内容を確認し、実行に移す意思を示します。「会議での決定事項、承知いたしました。担当部署と連携して進めてまいります。」
  • プロジェクトの依頼受諾:新しいプロジェクトや業務を引き受ける際に使用します。「新規プロジェクトのご依頼、お承りいたします。スケジュールを立てて、進捗を報告させていただきます。」
  • 納期変更の要請:取引先からの納期変更要請に対応する場合に使います。「納期変更のご要望、承知いたしました。生産スケジュールを調整し、ご希望の日程で納品できるよう努めます。」
  • アポイントメントの調整:ミーティングや商談の日程調整の際に使用します。「ご提案いただいた日程で承りいたします。会議室の予約を行い、詳細をメールでお送りいたします。」

「お承りいたします」敬語と文法を解説

「お承りいたします」は、ビジネスシーンで頻繁に使用される丁寧な表現です。この言葉は、謙譲語と丁寧語を組み合わせた複合的な敬語表現です。それぞれの要素を分解して解説します。
  • 「お」:接頭語として使用され、動詞を丁寧にする働きがあります。謙譲語の一部として機能します。
  • 「承り」:「承る」の連用形で、「受け取る」「引き受ける」という意味の謙譲語です。
  • 「いたします」:「する」の謙譲語で丁寧な表現です。「します」よりもさらに丁寧さを増します。
この表現全体で、相手の要望や依頼を丁重に受け入れる意思を示します。「承る」という謙譲語を使うことで、話者が相手に対して低い立場に立つことを表現し、「いたします」で丁寧さをさらに強調しています。

文法的には、「お+動詞の連用形+いたします」という形式で構成されており、これは多くの謙譲表現で見られるパターンです。この形式を使うことで、話者の行為を丁寧に、かつ謙虚に表現することができます。
ビジネスアドバイザー

敬語表現の正しい理解と使用は、ビジネスマナーの基本です。場面や相手に応じて適切に使い分けることで、プロフェッショナルな印象を与えられます。

ビジネスメール例

掲題:商品納期変更のご要望について 株式会社山田製作所
営業部 鈴木様

お世話になっております。佐藤商事の田中です。

先日いただきました商品納期変更のご要望について、お承りいたします

当社の生産スケジュールを確認したところ、ご希望の納期に間に合わせることが可能であると判断いたしました。

つきましては、変更後の納期を10月15日とさせていただきます。

なお、品質管理には万全を期し、お約束の納期に確実にお届けできるよう尽力いたします。

ご不明な点やご質問などございましたら、お気軽にご連絡ください。

今後ともよろしくお願い申し上げます。

佐藤商事株式会社
営業部 田中一郎
このメール例では、以下のポイントに注意して作成されています。

1. 要件を明確に伝える:メールの冒頭で、納期変更の要望を承諾することを明確に伝えています。

2. 具体的な対応を示す:変更後の納期を明記し、品質管理にも言及することで、責任ある対応を示しています。

3. 丁寧な言葉遣い:「お承りいたします」を使用し、全体的に敬語を適切に使用しています。

4. 簡潔さと明瞭さ:不必要な情報は省き、要点を簡潔に伝えています。

5. フォローアップの姿勢:質問や不明点があれば連絡してほしいと伝え、コミュニケーションの継続性を示しています。
メールの構成要素 ポイント 効果
件名 要件を簡潔に示す メールの内容が一目で分かる
挨拶 簡潔に状況を確認 関係性の維持と円滑な導入
本文 「お承りいたします」を使用 丁寧な受諾の意思表示
具体的対応 変更後の納期を明記 明確な情報提供と信頼性向上
結びの言葉 今後の対応に言及 継続的な関係維持の意思表示

まとめ

「お承りいたします」は、ビジネスコミュニケーションにおいて非常に重要な役割を果たす表現です。この言葉を適切に使用することで、相手への敬意を示しつつ、プロフェッショナルな対応を約束することができます。

ただし、単に言葉を発するだけでなく、実際の行動で示すことが重要です。相手の要望や依頼を正確に理解し、具体的な対応策を提示することで、より効果的なコミュニケーションが可能になります。

また、場面や相手に応じて言い換えや追加の説明を加えることで、より適切かつ柔軟な対応ができます。例えば、「承知いたしました。具体的な対応手順をご説明させていただきます」のように、理解と行動の両方を示す表現を使うことで、より確実な対応を約束できます。

最後に、「お承りいたします」は単なる形式的な言葉ではなく、相手の信頼に応える意思表示であることを忘れないでください。この言葉を使う際は、責任を持って対応する覚悟を持ち、誠実に行動することが、ビジネスにおける信頼関係の構築と維持につながります。