「行っております」ビジネスの意味と例文&言い換え。上司に使う敬語とメール作成例

「行っております」は、ビジネスシーンでよく使われる丁寧な表現です。「行う」という動詞の謙譲語で、自分や自社の行動を控えめに表現する際に使用します。「実施している」「進めている」という意味を持ち、継続的な活動や取り組みを表現するのに適しています。

この表現は、相手に対する敬意を示しつつ、自分たちの行動を謙虚に伝える効果があります。ただし、過度に使用すると堅苦しい印象を与える可能性があるため、状況に応じて適切に使い分けることが大切です。
Q
ビジネスにおいて「行っております」の意味は?
A

ビジネスで「行っております」は、自社や自分の活動を丁寧に伝える表現です。現在進行中の業務や取り組みを控えめに説明する際に使用します。相手への配慮を示しながら、プロフェッショナルな印象を与えます。

「行っております」ビジネスでの意味と使い方

ビジネスの場面で「行っております」を使用する際は、相手への敬意と自分の行動の謙虚さを表現できる便利な言葉です。この表現は、単に「している」よりも丁寧で、相手に対する配慮を示すことができます。特に、取引先や上司とのコミュニケーションで重宝します。 使用する際は、状況や相手との関係性を考慮することが大切です。また、文章全体のトーンとバランスを取ることで、より自然な印象を与えられます。過度に使用すると、かえって不自然に感じられる場合もあるので注意が必要です。
ビジネスアドバイザー

「行っております」は丁寧すぎる印象を与える場合もあるため、相手や状況に応じて使い分けることが重要です。

  • 使うときのポイント1:相手との関係性や状況に応じて適切に使用しましょう。取引先や上司との会話では効果的ですが、同僚との日常会話では堅苦しく感じられる場合があります。
  • 使うときのポイント2:文章全体のトーンと合わせることが大切です。フォーマルな文書や丁寧な表現が求められる場面で使用すると、プロフェッショナルな印象を与えられます。
  • 使うときのポイント3:過度な使用は避けましょう。同じ文章内で繰り返し使用すると、くどい印象を与える可能性があります。適度に言い換えを行うなど、バランスを保つことが重要です。
使用場面 効果 注意点
取引先との会話 敬意を示せる 使いすぎに注意
上司への報告 謙虚さを表現 状況に応じて使用
公式文書 フォーマル度上昇 文体との統一感

ビジネス例文

「行っております」を使用する際は、文脈や相手との関係性を考慮することが大切です。また、同じ表現の繰り返しを避け、自然な文章の流れを保つことも重要です。以下の例文を参考に、適切な使用方法を身につけていきましょう。
現在、新製品の開発を行っております
お客様のご要望に沿ったサービスの提供を行っております
環境保護活動の一環として、ペーパーレス化を行っております
社員の能力向上のため、定期的な研修を行っております
品質管理の徹底を図るため、厳重な検査を行っております
お客様のデータ保護のため、セキュリティ対策を行っております
地域貢献の一環として、定期的な清掃活動を行っております
業務効率化のため、システムの更新を行っております
これらの例文は、ビジネスにおいてよく使われる「行っております」の使用例です。様々な場面や状況で活用できることがわかります。この表現を使うことで、自社の取り組みや活動を丁寧に、そして控えめに伝えることができます。

ただし、使用する際は文脈や相手との関係性を考慮し、適切な場面で使うことが重要です。過度に使用すると、かえって不自然な印象を与える可能性があるので注意しましょう。

言い換え

「行っております」は丁寧な表現ですが、状況によっては別の言い方のほうが適切な場合もあります。以下に、「行っております」の言い換え表現をいくつか紹介します。状況や相手に応じて、最適な表現を選択することが大切です。
「実施しています」
「行っております」よりもやや砕けた表現で、同僚や部下との会話で使いやすいです。
「取り組んでいます」
積極的な姿勢を示す表現で、社内の取り組みや課題解決の説明に適しています。
「進めております」
「行っております」と同程度の丁寧さで、プロジェクトの進行状況を伝える際に使えます。
「執り行っております」
より格式高い表現で、重要な式典や儀式の説明に適しています。
「遂行しています」
任務や責務を果たしているニュアンスを強調する表現です。
「展開しています」
ビジネスや事業の拡大を表現する際に適しています。
「推進しております」
積極的に物事を前に進めているニュアンスを持つ表現です。
「実行しています」
計画や決定事項を具体的に行動に移していることを示す表現です。
「運営しています」
事業や施設の継続的な管理を表現する際に使用できます。
「対応しています」
顧客からの要望や問題に対して行動を起こしていることを示す表現です。
これらの言い換え表現を適切に使用することで、文章に変化をつけ、より自然で魅力的な表現が可能になります。相手や状況に応じて、最適な表現を選ぶことが重要です。

また、同じ文章内で「行っております」を繰り返し使用することは避け、これらの言い換え表現を活用することで、文章の読みやすさと印象が向上します。状況や文脈に合わせて、適切な表現を選択する習慣をつけましょう。
ビジネスアドバイザー

言い換え表現を使いこなすことで、コミュニケーションの幅が広がり、相手に与える印象も良くなります。

「行っております」上司に使う敬語

「行っております」は、すでに敬語表現ですが、上司に対してより丁寧に伝えたい場合には、さらに敬意を込めた表現を使うことができます。以下に、「行っております」の構成要素と、上司に対する敬語表現を説明します。
  • 「行う」(動詞)→ 謙譲語
  • 「おり」(補助動詞「おる」の連用形)→ 謙譲語
  • 「ます」(助動詞)→ 丁寧語
上司に対して使う際は、状況や関係性に応じて適切な敬意レベルを選ぶことが重要です。過度に丁寧すぎる表現は、かえって不自然に感じられる場合があります。また、頻繁に使用すると、くどい印象を与える可能性があるので注意が必要です。

上司との日常的なコミュニケーションでは、「行っております」でも十分に敬意を示せますが、より格式高い場面や重要な報告の際には、「実施させていただいております」などの表現を使うことで、さらに丁寧さを増すことができます。
ビジネスアドバイザー

上司との関係性や場面に応じて、適切な敬語レベルを選択することが、スムーズなコミュニケーションの鍵となります。

ビジネスメール例

掲題:新製品開発の進捗報告について 山田商事株式会社
佐藤様

いつもお世話になっております。

弊社の新製品開発について、進捗状況をご報告いたします。

現在、計画通りに開発を行っております。先月から始めた市場調査も順調に進んでおり、顧客ニーズの把握に努めています。

製品の基本設計はすでに完了し、現在はプロトタイプの製作段階に入っています。来月中旬には、初期テストを実施する予定です。

また、並行して販売戦略の策定も行っております。市場投入の時期や販路については、追って詳細をご報告させていただきます。

ご質問やご要望がございましたら、お気軽にお知らせください。今後とも、よろしくお願いいたします。

「行っております」間違った使用法

  • 「昨日、会議を行っております」
    → 過去の出来事に対して使用するのは不適切です。「行いました」や「実施しました」などの過去形を使用するべきです。
  • 「新入社員が研修を行っております」
    → この表現は不自然です。新入社員が主語の場合、「行っております」という謙譲表現は適していません。「研修を受けております」や「研修に参加しています」が正しい表現です。
  • 「彼は新しい仕事を行っております」
    → 「行っております」は自分や自社の行動を控えめに表現する際に使用するため、第三者の行動を描写するのには適していません。「行っています」や「取り組んでいます」などが適切です。
  • 「毎日、通勤を行っております」
    → 日常的な個人の行動に対して使用するのは大げさで不自然です。「通勤しています」や「出勤しています」などのシンプルな表現が適切です。

「行っております」を使用するビジネスシーン

「行っております」は、ビジネスシーンにおいて広く使用される丁寧な表現です。この言葉は、自社や自分の活動を控えめに、かつ礼儀正しく伝える際に効果的です。特に、取引先や上司とのコミュニケーション、公式な文書や報告書など、フォーマルな場面で重宝します。
ビジネスアドバイザー

「行っております」の使用は、ビジネスの場面や相手との関係性を考慮し、適切に判断することが重要です。

  • 取引先への進捗報告:現在の事業状況や取り組みを丁寧に説明する際に使用します。例えば、「現在、新規サービスの開発を行っております」など。
  • 上司への業務報告:自分や部署の活動を控えめに報告する場合に適しています。「部署内で効率化の取り組みを行っております」といった使い方ができます。
  • 公式文書やプレスリリース:会社の方針や活動を対外的に発表する際に使用します。「当社では、環境保護活動を積極的に行っております」などの表現が可能です。
  • 顧客対応:顧客からの要望や問い合わせに対する対応状況を伝える際に使えます。「ご指摘いただいた点について、現在調査を行っております」といった具合です。
  • プロジェクト状況の説明:大規模なプロジェクトの進行状況を説明する際に適しています。「プロジェクトの第一段階を現在行っております」などと使用できます。
  • 会議や発表での使用:フォーマルな会議や発表の場で、自社の取り組みを説明する際に使用します。「新たな市場開拓を行っております」といった表現が可能です。
  • 業界団体や官公庁とのやりとり:より格式高い場面で使用することで、適切な敬意を示すことができます。「業界標準の策定に向けて準備を行っております」などの使い方があります。
  • アンケートやフィードバックの依頼:顧客や取引先に協力を依頼する際に使用します。「サービス向上のためアンケート調査を行っております」といった表現が可能です。
  • 社内向け通達:全社的な取り組みや方針を伝える際に使用します。「現在、全社を挙げて経費削減に取り組みを行っております」などと使えます。
  • 採用活動や広報活動:会社の魅力やビジョンを伝える際に使用します。「当社では、グローバル展開を積極的に行っております」といった表現ができます。

まとめ

「行っております」は、ビジネスシーンにおいて非常に有用な表現です。この言葉を適切に使用することで、プロフェッショナルな印象を与えつつ、相手への敬意を示すことができます。しかし、過度な使用は避け、状況に応じて適切に言い換えることが重要です。

ビジネスコミュニケーションにおいては、「行っております」の使用だけでなく、全体的な文脈や相手との関係性を考慮することが大切です。適切な敬語表現と自然な言い回しを組み合わせることで、円滑なコミュニケーションが可能になります。

最後に、言葉遣いは常に進化しています。「行っております」の使用も、時代や業界の変化に応じて柔軟に対応することが求められます。自身の言葉遣いを定期的に見直し、より効果的なコミュニケーションを心がけることが、ビジネスパーソンとしての成長につながるでしょう。