「日程調整メール」候補日の出し方と変更時の対応

ビジネスシーンでは、打ち合わせや会議の日程を決めるためのメールのやり取りが頻繁に発生します。効率的な日程調整は、ビジネスを円滑に進める上で欠かせないスキルです。特に「候補日の出し方」と「変更が必要になった際の対応」は、相手に好印象を与えるポイントとなります。この記事では、初心者でも実践できる日程調整メールの書き方と、状況別の対応方法について解説します。

効果的な日程調整メールの基本構成

日程調整のメールは、相手に明確に意図が伝わるよう、シンプルかつ具体的に書くことが重要です。効果的な日程調整メールは、目的を明確にし、具体的な候補日時を提示することで、やり取りの回数を減らし、スムーズな調整を実現します。

効果的な日程調整メールの基本構成

日程調整メールに必要な要素

日程調整メールには、以下の要素を含めることで、相手に必要な情報を過不足なく伝えることができます。

  • 明確な件名(「〇〇の打ち合わせ日程調整のお願い」など)
  • 挨拶と自己紹介
  • 日程調整の目的・背景
  • 具体的な候補日時(月日・曜日・時間)
  • 所要時間の目安
  • 場所または実施方法(対面・オンラインなど)
  • 候補日が合わない場合の対応
  • 締めの言葉と署名

これらの要素をバランスよく含めることで、相手に配慮した日程調整メールになります。特に候補日時は、相手が一目で理解できるよう、月日と曜日をセットで記載しましょう。

件名と本文の書き方のポイント

件名は、メールの内容が一目でわかるよう、簡潔かつ具体的に記載します。「〇〇の打ち合わせ日程調整のお願い」のように、何についての日程調整なのかを明記しましょう。

本文では、まず挨拶と自己紹介を行い、日程調整の目的や背景を簡潔に説明します。その後、具体的な候補日時を提示します。

項目 良い例 悪い例
件名 新商品プレゼンの日程調整のお願い 日程調整
候補日 4月20日(月) 14:00~16:00 20日の午後
場所 弊社会議室A(〇〇駅徒歩5分) 弊社にて
ビジネスアドバイザー

件名は「Re:」が付いた状態で返信を続けると、どの案件の日程調整なのか一目でわかります。新規メールの場合は、案件名を具体的に入れることで、相手の整理がしやすくなりますよ!

候補日の出し方:スムーズな調整のための工夫

日程調整メールで最も重要なのが、候補日の出し方です。候補日は3~5つ程度提示し、月日・曜日・時間帯を明確に記載することで、相手の選択肢を増やし、効率的な日程調整が可能になります。

最適な候補日数と提示方法

候補日は多すぎても少なすぎても相手の負担になります。一般的には3~5つ程度が適切です。候補日が少なすぎると、どの日程も相手の都合と合わない可能性が高まり、メールのやり取りが増えてしまいます。逆に多すぎると、相手が選択に迷う原因になります。

候補日を提示する際は、箇条書きにすると視認性が高まります。また、日付だけでなく曜日も併記することで、相手が確認しやすくなります。

  • 4月20日(月) 14:00~16:00
  • 4月22日(水) 10:00~12:00
  • 4月24日(金) 15:00~17:00
  • 4月27日(月) 13:00~15:00

時間帯も具体的に記載することで、相手が予定を調整しやすくなります。「午後」などのあいまいな表現ではなく、「14:00~16:00」のように明確に記載しましょう。

候補日を自分から提示するか相手に委ねるか

基本的には、日程調整を持ちかける側が候補日を提示するのがマナーです。しかし、状況によっては相手に候補日を挙げてもらう方が効率的な場合もあります。

例えば、相手が非常に多忙であることがわかっている場合や、相手のスケジュールに合わせる必要がある場合は、「ご都合のよろしい日時をお知らせいただければ幸いです」と伝えることも一つの方法です。

ただし、その場合でも、こちらの希望する期間(「4月中旬から下旬にかけて」など)は伝えておくと、相手も候補日を出しやすくなります。

ビジネスアドバイザー

候補日を出す際は、自社のスケジュール管理システムをしっかり確認しましょう。他の予定と重複していないか、会議室は空いているかなど、事前確認が重要です。候補日を出した後に「やっぱりその日は無理でした」となると、信頼を損ねてしまいます。

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日程変更が必要になった場合の対応方法

日程変更が必要になった場合の対応方法

ビジネスでは予期せぬ事態により、一度決まった日程を変更しなければならないことがあります。日程変更の際は、早めの連絡と丁寧な謝罪、そして代替案の提示が重要で、相手への配慮を示すことで信頼関係を維持できます。

日程変更メールの基本構成

日程変更のメールは、通常の日程調整メールよりも配慮が必要です。以下の要素を含めることで、相手に不快感を与えずに変更を依頼できます。

  • 明確な件名(「【日程変更のお願い】4月20日の打ち合わせについて」など)
  • 冒頭での謝罪の言葉
  • 変更が必要になった理由(簡潔に)
  • 新たな候補日時の提案
  • 相手への配慮を示す言葉
  • 締めの言葉と署名

特に重要なのは、冒頭での謝罪と変更理由の説明です。「大変恐縮ですが」「誠に申し訳ございませんが」などの言葉を使い、相手に迷惑をかけることへの配慮を示しましょう。

変更理由の伝え方と新候補日の提示

変更理由は、プライバシーに関わる内容でない限り、簡潔に説明するのがマナーです。「急な会議が入ってしまい」「社内の緊急対応が必要になり」など、相手が理解しやすい理由を伝えましょう。

新たな候補日は、前回と同様に複数提示することが望ましいです。また、「上記の日程でご都合がつかない場合は、別の日程も調整可能です」と添えることで、相手への配慮を示せます。

変更のタイミング 推奨される連絡方法 注意点
1週間以上前 メール 丁寧な謝罪と複数の代替案を提示
数日前 電話→メール まず電話で謝罪し、詳細をメールで送付
当日・前日 電話 緊急性を考慮し、必ず電話で連絡

特に当日や前日の変更は、相手に大きな迷惑をかける可能性があります。そのような場合は、メールではなく電話で連絡するのがマナーです。

ビジネスアドバイザー

日程変更は、ビジネスにおいて時に避けられないものですが、頻繁に行うと信頼を損ねます。変更する場合は「この日は絶対に大丈夫」という日程を提案するよう心がけましょう。

状況別:日程調整メールの実践例文

ここでは、さまざまな状況に応じた日程調整メールの例文を紹介します。これらを参考に、自分の状況に合わせたメールを作成してみましょう。

初めての打ち合わせの日程調整例文

初めての取引先との打ち合わせなど、新規の案件で日程調整を行う場合の例文です。

  • 件名:新商品ご提案の打ち合わせ日程調整のお願い
  • 本文: 株式会社〇〇 営業部 △△様
    お世話になっております。
    株式会社□□の山田太郎と申します。

    先日はお電話にて弊社の新商品についてご興味をお持ちいただき、誠にありがとうございます。
    つきましては、新商品の詳細についてご説明させていただきたく、打ち合わせのお時間をいただければ幸いです。

    下記日程でご都合のよろしい日はございますでしょうか。
    ・4月20日(月) 14:00~16:00
    ・4月22日(水) 10:00~12:00
    ・4月24日(金) 15:00~17:00
    ・4月27日(月) 13:00~15:00

    所要時間は1時間程度を予定しております。
    場所は弊社(〇〇駅徒歩5分)にてご用意いたしますが、ご希望があれば貴社へお伺いすることも可能です。

    上記日程でご都合がつかない場合は、別の日程も調整可能ですので、お気軽にお申し付けください。

    ご多忙の中恐縮ではございますが、ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。

    株式会社□□
    営業部 山田太郎
    TEL:03-XXXX-XXXX
    Email:yamada@xxxx.co.jp

日程変更が必要になった場合の例文

すでに決まっている打ち合わせの日程を変更する必要が生じた場合の例文です。

  • 件名:【日程変更のお願い】4月20日の打ち合わせについて
  • 本文: 株式会社〇〇 営業部 △△様
    お世話になっております。
    株式会社□□の山田太郎でございます。

    4月20日(月)14:00より予定しておりました打ち合わせについて、誠に恐縮ではございますが、社内での緊急対応が必要となり、当日の打ち合わせが難しい状況となってしまいました。
    突然のご連絡となり、大変申し訳ございません。

    つきましては、下記の日程で再調整いただくことは可能でしょうか。
    ・4月24日(金) 15:00~16:00
    ・4月27日(月) 13:00~14:00
    ・4月28日(火) 10:00~11:00

    上記日程でご都合がつかない場合は、別の日程も調整可能ですので、△△様のご都合のよろしい日時をお知らせいただければ幸いです。

    こちらの都合で大変ご迷惑をおかけし、誠に申し訳ございません。
    何卒ご理解いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。

    株式会社□□
    営業部 山田太郎
    TEL:03-XXXX-XXXX
    Email:yamada@xxxx.co.jp

日程調整メールは、ビジネスの基本的なコミュニケーションツールです。相手に配慮した丁寧な文面と、具体的な情報提供を心がけることで、スムーズな日程調整が可能になります。特に候補日の出し方と変更時の対応は、相手への印象を左右する重要なポイントです。この記事で紹介した基本ルールと例文を参考に、効果的な日程調整メールを作成してみてください。

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よくある質問

質問1:日程調整メールで候補日はいくつ提示するのが適切ですか?
回答 3~5つ程度の候補日を提示するのが適切です。少なすぎると相手の予定と合わない可能性が高まり、多すぎると選択に迷わせてしまいます。
ビジネスアドバイザー

候補日は1週間程度の幅で分散させると、相手も予定を調整しやすくなります。月曜と金曜を含めると、週の予定が立てやすい方も多いですよ!

質問2:日程調整メールの返信が来ない場合、どのくらいで再度連絡すべきですか?
回答 一般的には3営業日程度経過しても返信がない場合、リマインドのメールを送るのが適切です。急ぎの場合は電話でフォローするとよいでしょう。
質問3:当日に急遽日程変更が必要になった場合、どう対応すべきですか?
回答 必ず電話で連絡し、誠意をもって謝罪してください。メールだけでの連絡は避け、可能な限り代替案を提示することが重要です。
ビジネスアドバイザー

当日キャンセルは本当に避けたいものですが、やむを得ない場合は相手の立場に立って考えましょう。相手が移動中かもしれないことも考慮し、できるだけ早く連絡することが大切です。

質問4:相手から「いつでも大丈夫です」と言われた場合、どう対応すべきですか?
回答 具体的な日時を1~2案提示して「〇〇日の△時はいかがでしょうか」と再度確認するとよいでしょう。「いつでも」は相手の配慮であることが多いため、こちらから具体案を示すのがマナーです。
質問5:日程調整メールで時間帯をどのように指定すべきですか?
回答 「14:00~16:00」のように、開始時間と終了時間を明確に記載するのがベストです。「午後」などのあいまいな表現は避け、相手が予定を組みやすいよう具体的に示しましょう。