「その節はありがとうございました」ビジネスでの言い換え&例文集。使い方と敬語を解説

「その節はありがとうございました」は、過去のある時点での相手の親切な行為や協力に対して感謝を表現する丁寧な言い方です。「その節」という言葉を使うことで、特定の出来事や場面を指し示すことができます。

この表現は、ビジネスシーンでよく使用される格式の高い言い方で、相手への深い感謝の気持ちを込めて使います。また、時間が経過してからでも使える便利な表現として重宝されています。
Q
ビジネスにおいて「その節はありがとうございました」の意味は?
A

過去の特定の機会に受けた支援や協力に対して、改めて感謝の意を示す際に使用する丁寧な表現です。

言い換え

「その節はありがとうございました」の言い換えには、場面や状況に応じて様々な表現があります。相手との関係性や、感謝を伝える内容によって使い分けることが重要です。

以下に、状況別の言い換え表現をご紹介いたします。
ビジネスアドバイザー

感謝の表現は、具体的な内容に触れることで相手により印象深く伝わります。

フォーマル度 表現例 使用場面
先日は格別のご配慮を賜り 上司・取引先
この前はお世話になり 同僚・取引先担当者
先日はどうも 社内の近しい関係
「先日は誠にありがとうございました」
最近のできごとに対する感謝を表す際に使用できる一般的な表現として広く活用されています。
「この度は大変お世話になりました」
相手からの支援や協力に対して、より丁寧に感謝の意を示したい場合に効果的な表現となっています。
「先般はご協力いただき、ありがとうございました」
特定の案件や業務における相手の協力に焦点を当てた感謝の表現で、ビジネスシーンでよく使用されることが特徴的です。
「以前はご支援を賜り、誠にありがとうございました」
やや過去の出来事に対する感謝を表現する際に用いられ、格式の高い場面で重宝される表現となります。
「かねてより格別のご高配を賜り、感謝申し上げます」
長期にわたる支援や配慮に対する深い感謝を示す際に使用される、最も格式の高い表現の一つとなっています。
「先般は貴重なお時間を頂戴し、ありがとうございました」
面談や会議など、相手の時間を取らせていただいた際の感謝を表現するのに適しています。
「過日は大変お手数をおかけいたしました」
相手に負担をかけた際の謝意を込めた感謝の表現で、謙虚な姿勢を示すことができます。
「この度は特別なご配慮を賜り、感謝申し上げます」
通常以上の対応や特別な配慮をいただいた際に使用する表現で、深い謝意を示すことが可能です。
「先日は格別のご厚情を賜り、ありがとうございました」
相手の好意や思いやりに対する感謝を表現する際に使用され、心からの感謝の気持ちを伝えることができます。

ビジネス例文集

ビジネスでの使用例をご紹介いたします。状況や相手との関係性に応じて、適切な表現を選ぶことが大切です。
ビジネスアドバイザー

例文は具体的な状況を想定して、相手に伝わりやすい文脈で使用しましょう。

その節はありがとうございました。おかげさまで新規プロジェクトが順調に進んでおります。
商品開発に関して、その節はありがとうございました
その節はありがとうございました。ご指導いただいた内容を基に改善を進めております。
人事異動の件について、その節はありがとうございました
その節はありがとうございました。御社からのご提案は大変参考になりました。
新システムの導入について、その節はありがとうございました
その節はありがとうございました。研修での学びを実務に活かしております。
年度計画の策定に関して、その節はありがとうございました
業務提携の件について、その節はありがとうございました
これらの例文は、具体的な出来事や場面を示しながら感謝を伝えています。相手の協力や支援が、その後どのように活かされたかも併せて伝えることで、より誠意のある感謝の気持ちを表現できます。

「その節はありがとうございました」仕事での使い方と意味

ビジネスシーンにおいて、この表現は過去の特定の出来事に対する丁寧な感謝を表します。時間が経過してからの感謝を伝える際に適しています。

相手との関係性や状況に応じて、表現方法を工夫することが大切です。
ビジネスアドバイザー

感謝を伝える際は、具体的な成果や影響にも触れると、より印象的な挨拶となります。

  • 具体的な出来事を想起させる「その節」という言葉を使うことで、相手に状況を明確に伝えることができます。
  • 時間が経過してからでも使える表現で、改めて感謝の意を示す際に適しています。
  • フォーマルな表現であり、ビジネスシーンでの使用に適しています。
  • 相手の行為に対する深い感謝の気持ちを込めて使用します。

「その節はありがとうございました」を仕事で使う場面

ビジネスにおいて、この表現は様々な場面で活用できます。特に、時間が経過してから感謝を伝える際に適しています。

以下のような場面で使用すると効果的です。
ビジネスアドバイザー

感謝を伝える際は、相手の行動が持つ意味や価値も併せて伝えることで、より心のこもった表現となります。

  • 取引先との商談後、次回の面会時に前回の対応への感謝を伝える場面
  • プロジェクト完了後、関係者に協力への謝意を示す場面
  • 社内研修や勉強会後、講師や企画者に感謝を伝える場面
  • 年始の挨拶で、前年の支援に対する感謝を述べる場面
  • 異動や転職の際、お世話になった方々へ感謝を伝える場面
  • 取引先との新年度初回の面談時、前年度の協力への感謝を述べる場面
  • 昇進や昇格の際、支援してくれた上司や同僚への感謝を伝える場面

「その節はありがとうございました」敬語と文法を解説

この表現は、複数の敬語表現が組み合わさった丁寧な表現です。それぞれの要素が異なる役割を持ち、全体として格式の高い感謝の意を表します。
ビジネスアドバイザー

敬語表現の正しい理解は、適切な使用につながります。

  • 「その節」:特定の時点や機会を指す表現で、「あの時」よりも格式が高い
  • 「は」:主題を表す助詞で、話題を特定する働きがある
  • 「ありがとう」:感謝の意を表す語基
  • 「ございました」:「ある」の丁寧語で、過去の出来事を丁重に表現する

ビジネスメール例

掲題:商談のお礼について

山田商事株式会社
鈴木様

いつもお世話になっております。

弊社新製品の販路拡大に関して、その節はありがとうございました

早速、ご提案いただいた販売店様へ商品サンプルをお送りいたしましたところ、好評価をいただくことができました。

つきましては、改めて詳細な商談をお願いできればと存じます。

ご多忙のところ恐縮ですが、ご検討いただけますと幸いです。

株式会社鈴木商店
営業部
佐藤太郎
メール作成のポイントをご説明いたします。

1. 件名は具体的に、かつ簡潔に記載する

2. 感謝の表現の前に、どの案件についてかを明確にする

3. 前回の内容を受けて、その後の進展状況を簡潔に報告する

4. 必要に応じて、次のアクションを提案する

5. 相手の立場を考慮した締めくくりの言葉を添える

メールの文面は結論から述べ、簡潔かつ要点を押さえた内容とすることで、より効果的なコミュニケーションが図れます。

まとめ

「その節はありがとうございました」は、ビジネスシーンにおける重要な感謝表現です。特定の時点での相手の協力や支援に対して、時間が経過してからでも適切に感謝の意を伝えることができます。

この表現は単なる感謝以上の意味を持ち、相手との信頼関係を深める効果があります。具体的な出来事と結び付けることで、より心のこもった感謝を伝えることができます。

使用する際は、場面や状況、相手との関係性を考慮しながら、適切なタイミングで使うことが重要です。また、その後の進展や成果についても触れることで、支援への感謝をより印象的に伝えることができます。

この表現を適切に使用することは、ビジネスマナーの理解と実践を示すとともに、より良好な人間関係を築く基礎となります。相手を思いやる気持ちと感謝の心を込めて使用することで、円滑なビジネスコミュニケーションを実現できます。