ビジネスシーンでは、新しい取引先や担当者を紹介する際によく使われる言葉です。単なる情報共有ではなく、今後の関係性を築いていく上で重要な場面で使用される表現でしょう。
- Qビジネスにおいて「お見知りおきください」の意味は?
- A
新しい人物や事柄について、今後のお付き合いのために覚えておいていただきたいという丁寧なお願いの表現です。
INDEX
「お見知りおきください」ビジネスにおける意味
名刺交換の際は、相手の目を見ながら「お見知りおきください」と伝えましょう!
- 初対面の方やこれから関係を築いていく相手に対して使用する表現です。特に、取引先との関係構築や、新しいプロジェクトメンバーの紹介など、今後の継続的な関係が想定される場面で使われます。
- 単なる情報提供ではなく、相手に対して「覚えていただきたい」「認識しておいていただきたい」という意思を込めた表現となります。そのため、重要な場面や公式な場での使用が適しています。
- 「見知る」という言葉に「お~ください」という丁寧な依頼形を組み合わせることで、相手への敬意と、これからの関係性への期待を表現しています。形式的な挨拶以上の意味を持つ言葉として認識されています。
ビジネスで使える例文
ビジネスシーンでは、場面や状況に応じて適切な表現を選ぶことが大切ですね。特に「お見知りおきください」は、初対面の挨拶や紹介の場面で多用される表現です。以下の例文を参考に、状況に合わせた使い方を身につけていきましょう。
本日から営業部に配属となりました山田と申します。どうぞお見知りおきください。
弊社の新製品開発責任者の田中をご紹介させていただきます。今後ともよろしくお見知りおきください。
次期プロジェクトリーダーとして佐藤を抜擢いたしました。皆様、どうぞお見知りおきください。
新しく広報部門を担当することになりました鈴木です。よろしくお見知りおきください。
4月より当社の代表取締役に就任する予定の高橋でございます。何卒お見知りおきください。
システム開発部の新任マネージャーの中村です。今後ともよろしくお見知りおきください。
本日付で経理部長に着任いたしました木村と申します。どうぞお見知りおきください。
新たに海外事業部を担当することになりました渡辺です。よろしくお見知りおきください。
来月より総務部に異動となる予定の小林です。何卒お見知りおきください。
このたび品質管理部門の責任者として着任した加藤と申します。どうぞお見知りおきください。
新規プロジェクトを担当することになりました松本です。よろしくお見知りおきください。
人事部の新任担当者として配属された井上と申します。今後ともよろしくお見知りおきください。
研究開発チームの新メンバーとして加わりました山口です。どうぞお見知りおきください。
海外営業部の新任部長として着任いたしました斎藤でございます。何卒お見知りおきください。
これらの例文からわかるように、「お見知りおきください」は主に自己紹介や他者の紹介の場面で使用されます。特に、役職や部署の異動、新規配属などの際によく使われる表現ですね。相手への敬意を示しながら、今後の関係構築への期待も込められた表現として活用されています。
ビジネスでのメール作成例
掲題:新任営業担当者のご紹介
株式会社テクノフューチャー
営業部長 西田様
平素より大変お世話になっております。
このたび、弊社営業部に新しく着任いたしました北村をご紹介させていただきます。
北村は、IT業界での営業経験が豊富で、特にクラウドソリューションの分野で実績を上げております。今後は御社担当として、私と共に営業活動をさせていただく予定です。何卒お見知りおきください。
近日中に、改めて北村がご挨拶に伺わせていただきたく存じます。
今後とも変わらぬお引き立てを賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
メール作成時のポイントをいくつかご紹介しましょう。株式会社テクノフューチャー
営業部長 西田様
平素より大変お世話になっております。
このたび、弊社営業部に新しく着任いたしました北村をご紹介させていただきます。
北村は、IT業界での営業経験が豊富で、特にクラウドソリューションの分野で実績を上げております。今後は御社担当として、私と共に営業活動をさせていただく予定です。何卒お見知りおきください。
近日中に、改めて北村がご挨拶に伺わせていただきたく存じます。
今後とも変わらぬお引き立てを賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
まず、メールの件名は簡潔かつ明確に、紹介する目的を示すことが大切です。本文では、紹介する人物の経歴や実績、今後の役割などを具体的に説明すると良いでしょう。
「お見知りおきください」は、紹介文の締めくくりとして使用するのが一般的ですね。また、今後の具体的なアクションプラン(訪問予定など)も併せて記載すると、より丁寧な印象を与えることができます。
「お見知りおきください」をビジネスで使う効果的な場面
自己紹介の後には必ず相手の反応を待つ余白を作りましょう!
- 新入社員や転入社員の紹介場面での使用が最も一般的です。特に、部署内での初めての顔合わせや、取引先への紹介の際に効果的です。相手に対する敬意を示しながら、新しいメンバーの存在を印象付けることができます。
- 組織の代表者や責任者として就任する際の挨拶で使用すると、formal な印象を与えることができます。特に、重要な役職に就く場合は、この表現を使うことで場の格式を保ちながら、丁寧な印象を与えられます。
- プロジェクトの新規メンバーを紹介する際にも適しています。チーム内での協力関係を築く第一歩として、この表現を使うことで、円滑なコミュニケーションのきっかけを作ることができます。
- 取引先との初めての商談や面談の場面でも効果的です。自社の担当者を紹介する際に使用することで、ビジネスライクな雰囲気を保ちながら、今後の関係構築への期待を示すことができます。
- 部署異動や役職変更の announcement の際にも適切です。組織内での公式な発表として、この表現を使うことで、変更の重要性を示すとともに、関係者への配慮も表現できます。
- 新規事業や新プロジェクトのキックオフミーティングでの自己紹介でも使用できます。新しい取り組みへの意気込みと、関係者への協力依頼の意味を込めて使用することで、プロジェクトの円滑なスタートを促進できます。
「お見知りおきください」目上の人に使う敬語
目上の方への挨拶は、やや前傾姿勢で、視線を合わせて話しかけましょう!
- 「お見知りおきください」は、「お(接頭語)+見知る(動詞)+おき(補助動詞)+ください(助動詞)」という構造になっています。「お」は美化語として機能し、「ください」は丁寧語として働いています。
- 「見知る」という動詞に対して、「お~ください」という依頼形の敬語表現を組み合わせることで、相手への敬意と依頼の意味を同時に表現しています。
- 「おき」は補助動詞として、「その状態を保持する」という意味を加えており、単なる認識だけでなく、継続的な関係性への期待も含意しています。
声のトーンや表情にも気を配り、誠実さが伝わるように心がけましょう。また、この表現を使用する際は、適切な姿勢や目線など、非言語コミュニケーションも重要になります。
特に初対面の場合は、自分の所属や役職を明確に伝えてから使用すると、より丁寧な印象を与えることができるでしょう。
言い換え&類語
場面に応じて、フォーマル度を調整した表現を使い分けましょう!
「どうぞよろしくお願いいたします」
最も一般的な挨拶表現として使用できます。特に初対面の場面で適していますね。
最も一般的な挨拶表現として使用できます。特に初対面の場面で適していますね。
「ご承知おきください」
より公式的な場面で使用される表現で、特に重要な情報を伝える際に適しています。
より公式的な場面で使用される表現で、特に重要な情報を伝える際に適しています。
「覚えていただけますと幸いです」
やや柔らかい印象を与える表現で、カジュアルな場面での使用に向いているでしょう。
やや柔らかい印象を与える表現で、カジュアルな場面での使用に向いているでしょう。
「ご記憶いただければ幸甚です」
非常に格式高い表現として、特に重要な場面や目上の方への挨拶に使用できます。
非常に格式高い表現として、特に重要な場面や目上の方への挨拶に使用できます。
「末永くお付き合いください」
長期的な関係構築を期待する場面で、親しみを込めて使える表現ですね。
長期的な関係構築を期待する場面で、親しみを込めて使える表現ですね。
「ご認識いただければ幸いです」
ビジネス文書でよく使用される表現で、特に報告や提案の場面で効果的です。
ビジネス文書でよく使用される表現で、特に報告や提案の場面で効果的です。
「心に留めていただければ」
控えめな表現として、相手への配慮を示しながら使用できるフレーズになります。
控えめな表現として、相手への配慮を示しながら使用できるフレーズになります。
「ご高配を賜りたく存じます」
取引先や上司への丁寧な依頼として使用できる、格式の高い表現となっています。
取引先や上司への丁寧な依頼として使用できる、格式の高い表現となっています。
「今後ともよろしくお願い申し上げます」
継続的な関係を前提とした場面で、定番の締めくくりフレーズとして使えます。
継続的な関係を前提とした場面で、定番の締めくくりフレーズとして使えます。
「ご縁を大切にさせていただきます」
和やかな雰囲気を演出しつつ、相手への敬意も表現できるフレーズですね。
和やかな雰囲気を演出しつつ、相手への敬意も表現できるフレーズですね。
「お心に留めていただけますと幸いです」
謙虚な姿勢を示しながら、相手への配慮も表現できる丁寧な言い回しです。
言い換えをする際のコツをご紹介しましょう。場面や状況に応じて、適切な表現を選ぶことが大切です。謙虚な姿勢を示しながら、相手への配慮も表現できる丁寧な言い回しです。
フォーマルな場面では、「ご」や「お」を使用した敬語表現を選択すると良いでしょうね。
カジュアルな雰囲気を出したい場合は、「~いただければ」「~できましたら」といった柔らかい表現を使うのがおすすめです。
特に重要な場面では、「存じます」「賜ります」といった謙譲語を含む表現を選択すると、より丁寧な印象を与えることができるでしょう。
「お見知りおきください」間違った使用法
初対面の挨拶では、相手の話を遮って自己紹介するのは避けましょう!
- 「先日お会いした田中をお見知りおきください」
→ 既に面識のある人物に対して使用するのは不適切です。初対面の紹介時にのみ使用しましょう。 - 「来月退職する山田をお見知りおきください」
→ 今後関係が継続しない人物の紹介には不適切です。「ご挨拶させていただきます」などが適切です。 - 「後輩の佐藤を、お見知りおきください」
→ 目下の人を紹介する際の表現としては不適切です。「こちらが佐藤です」など、シンプルな紹介が適切です。 - 「社長、新入社員の木村をお見知りおきください」
→ 目上の方に対して部下を紹介する際は不適切です。「ご紹介させていただきます」が適切な表現となります。 - 「電話で失礼いたします。新任の中村をお見知りおきください」 → 電話での紹介時には不適切です。対面での初対面の挨拶で使用しましょう。
- 「お客様、スタッフの小林をお見知りおきください」 → 接客の場面での使用は不適切です。「ご対応させていただきます」などの表現が適切です。
「お見知りおきください」まとめ
ビジネスシーンにおいて「お見知りおきください」は、新しい人物や重要な事項を紹介する際の丁寧な表現として広く使用されています。特に、初対面の挨拶や人事異動の案内など、今後の関係構築が期待される場面で効果的な表現となりますね。この言葉には、単なる情報共有以上の意味が込められており、相手への敬意と継続的な関係性への期待が表現されています。そのため、使用する場面や状況を適切に判断することが、ビジネスマナーとして重要となるでしょう。
また、目上の方に使用する際は、適切な敬語表現として認識され、好印象を与えることができます。ただし、日常的な連絡事項や一時的な情報共有には不適切な表現となるため、状況に応じた使い分けが必要となりますね。
ビジネスコミュニケーションにおいて、この表現を適切に使用することで、プロフェッショナルな印象を与えながら、円滑な人間関係を構築することができるでしょう。今後のビジネスシーンで、状況に応じて効果的に活用していただければと思います。