「させていただきたく存じます」使えるビジネス例文&言い換え。メール作成例と敬語の説明

「させていただきたく存じます」は、ビジネスシーンでよく使われる最も丁寧な表現の一つですね。相手に対して何かをお願いする際に使用する、とても謙虚な姿勢を示す言葉です。

「させて」「いただき」「たく」「存じます」という4つの言葉が組み合わさることで、相手への最大限の敬意を表現できる便利な言い回しでしょう。
Q
ビジネスにおいて「させていただきたく存じます」の意味は?
A

相手に何かをお願いする時に使う最上級の敬語表現です。「〜させてください」という許可をいただきたいという気持ちを、最も丁寧に伝える言葉になります。

「させていただきたく存じます」ビジネスにおける意味

ビジネスの場面で使うこの表現は、相手に許可や承認をお願いする時の定番フレーズです。「させていただく」という謙譲の意味と、「存じます」という丁寧さが組み合わさって、最大級の敬意を表現できます。

特に目上の方や取引先、お客様に対して何かを依頼する際によく使われる表現でしょう。単なる「お願いします」より格段に丁寧な印象を与えることができますね。
ビジネスアドバイザー

初対面の取引先には必ずこの表現を使うようにしましょう!

使用場面 効果 注意点
商談・契約 最大級の敬意表現 使い過ぎに注意
依頼・要望 謙虚な姿勢を表現 文脈に合わせる
  • 「させていただく」は謙譲語で、相手に許可をいただきたいという意味を含んでいます。これに「たく存じます」という丁寧な意思表示を組み合わせることで、より一層謙虚な姿勢を示すことができます。
  • ビジネスの文書やメールでは、特に重要な依頼や申し出をする場面で使用すると効果的です。相手への配慮と敬意が伝わり、良好な関係構築につながります。
  • フォーマルな場面で使う表現なので、使用する文脈や相手との関係性をしっかり考えて使うことが大切です。軽い内容や日常的なやり取りでは、かえって距離感が生まれてしまう可能性もあります。

使えるビジネス例文

御社へのご提案内容につきまして、改めてご説明させていただきたく存じます
弊社の新サービスについて、具体的な内容をご紹介させていただきたく存じます
この度の不具合につきまして、調査結果をご報告させていただきたく存じます
日頃のご愛顧に感謝申し上げ、特別プランをご提案させていただきたく存じます
契約書の内容について、一部修正させていただきたく存じます
業務改善に向けた新しいソリューションをご提案させていただきたく存じます
ご依頼いただいた納期について、社内で再度調整させていただきたく存じます
製品の品質向上のため、一部仕様を変更させていただきたく存じます
年間契約の更新に際し、新たな特典プランをご提案させていただきたく存じます
プロジェクトの中間報告をさせていただきたく存じます
サービス内容の改善について、具体的なご提案をさせていただきたく存じます
新システムの導入スケジュールをご説明させていただきたく存じます。各部署への影響を最小限に抑えた移行計画をご用意いたしました。
この表現を使う際は、文脈に応じて適切なタイミングを選ぶことが大切です。特に重要な依頼や、初めての取引先とのやり取りでは、この表現を使うことで誠意が伝わりやすいでしょう。

ただし、同じ文章の中で何度も使用すると、かえって不自然な印象を与えることもあります。状況に応じて他の敬語表現と組み合わせて使うことをおすすめします。

言い換えと類語

「お願い申し上げます」
やや格式ばった表現ですが、「させていただきたく存じます」よりも柔らかい印象を与えることができます。
「ご許可いただきたく存じます」
特に許可を求める場面で使用する表現で、明確な承認が必要な場合に適しているでしょう。
「お願いいたしたく存じます」
「させていただきたく存じます」とほぼ同じ敬意レベルで、より直接的な依頼の意味を持つ表現ですね。
「ご相談させていただきます」
より柔らかい印象で、相手の意見を聞きたい場合に使用する表現になります。
「お願い申し上げたく存じます」
最も格式高い表現の一つで、特に重要な依頼の場面で使用されます。
「ご検討いただければ幸いです」
相手の判断を仰ぐ際に使用する、やや控えめな表現となっています。
「お願い申し上げたいと存じます」
「させていただきたく存じます」と同等の敬意を持つ、別の言い回しです。
「お考えいただきたく存じます」
相手の判断を重視する姿勢を示す表現で、提案や相談の場面で使用します。
これらの言い換え表現は、状況や文脈に応じて使い分けることで、より自然なコミュニケーションが可能になります。一つの表現に固執せず、相手や場面に応じて適切な表現を選択することで、より効果的なビジネスコミュニケーションを実現できるでしょう。

「させていただきたく存じます」をビジネス使う効果的な場面

ビジネスシーンでは、特に重要な場面や正式な依頼の際にこの表現を使用すると効果的です。相手への深い敬意と謙虚な姿勢を示すことができ、良好な関係構築につながります。
ビジネスアドバイザー

重要な商談や契約の場面では必ず使いましょう!

  • 新規取引先との初回商談や重要な契約の締結時には、この表現を使うことで、ビジネスマナーへの理解と相手への敬意を示すことができます。
  • お客様への重要な提案や申し出をする場面では、この表現を使うことで、より丁寧な印象を与えることができます。
  • 納期変更や価格改定など、相手に影響を与える可能性がある内容を伝える際は、この表現を使うことで、誠意ある対応を示すことができます。
  • 会議やプレゼンテーションの開始時には、この表現を使うことで、フォーマルな雰囲気を作り出すことができます。
  • お詫びや謝罪の場面では、この表現を使うことで、より深い反省の意を示すことができます。
  • 重要な書類や資料の提出時には、この表現を使うことで、内容の重要性を強調することができます。

ビジネスメール例

ビジネスメールでこの表現を使う際は、文脈に応じて適切に配置することが重要です。特に重要な依頼や申し出をする場面で効果的に使用しましょう。

メールの長さや内容によって、使用頻度を調整することも大切です。
掲題:新規プロジェクトのご提案について

山田商事株式会社
鈴木部長様

いつもお世話になっております。

先日ご相談させていただきました新規プロジェクトについて、ご連絡申し上げます。

弊社にて作成いたしました企画書のご提案をさせていただきたく存じます

つきましては、来週水曜日15時からお時間を頂戴できますでしょうか。

ご多用の折、大変恐縮ではございますが、ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。

株式会社テクノ製作所
営業部 佐藤太郎
ビジネスメールを作成する際のポイントは、以下の点に注意を払うことです。

まず、メールの目的や重要度に応じて、適切な敬語表現を選択します。特に重要な依頼や申し出の場合は、「させていただきたく存じます」を使用することで、より丁寧な印象を与えることができるでしょう。

また、文章全体のバランスを考えながら、他の敬語表現と組み合わせることも大切です。同じ表現の繰り返しは避け、自然な流れを意識しましょう。

「させていただきたく存じます」顧客に使う敬語

この表現は、複数の敬語表現が組み合わさった高度な敬語です。それぞれの要素がどのような役割を持っているのか、詳しく見ていきましょう。
構成要素 敬語の種類 役割
させて 謙譲語 許可を求める
いただき 謙譲語 相手からの恩恵
たく 丁寧語 意思の表明
存じます 謙譲語 丁寧な意思表示
ビジネスアドバイザー

各要素の意味をしっかり理解して使いましょう!

  • 「させて」は相手に許可をお願いする謙譲表現で、「いただく」は相手からの恩恵を表す謙譲語です。これらが組み合わさることで、より丁寧な依頼の意味になります。
  • 「たく」は意思や希望を表す助動詞で、「存じます」は「思います」の謙譲語です。これにより、自分の意思を控えめに示すことができます。
  • 全体として、相手への最大限の敬意と謙虚な姿勢を示す複合的な敬語表現となっています。
顧客に使う際は、相手の立場や状況を十分に考慮することが大切です。特に初対面や重要な商談の場面では、この表現を使うことで、ビジネスマナーへの理解と深い敬意を示すことができるでしょう。

「させていただきたく存じます」間違った使用法

この表現は、使い方を間違えると不自然な印象を与えてしまうことがあります。正しい使用法を身につけるために、よくある間違いを見ていきましょう。

以下のような使い方は避けるべきです。
  • 「明日は欠席させていただきたく存じます」 → 単なる通知や報告に使用するのは不適切です。許可や承認が必要な場面で使いましょう。
  • 「今すぐ帰らせていただきたく存じます」 → 緊急性の高い場面や日常的な行動には不適切です。状況に応じた表現を選びましょう。
  • 「毎日残業させていただきたく存じます」 → 日常的な業務や継続的な行動には使用しません。特別な許可が必要な場面で使いましょう。
  • 「お客様に商品を販売させていただきたく存じます」 → 販売は会社の通常業務なので、この表現は過剰です。
  • 「値下げ交渉をさせていただきたく存じます」 → 交渉は双方の立場で行うものであり、一方的な許可を求める表現は不適切です。建設的な話し合いを示す表現を使いましょう。

まとめ

「させていただきたく存じます」は、ビジネスシーンにおける最も丁寧な表現の一つとして、重要な場面で効果を発揮する言葉です。相手への深い敬意と謙虚な姿勢を示すことができ、良好なビジネス関係の構築に役立ちます。

この表現は、特に新規取引先との商談や重要な契約の締結時など、フォーマルな場面で使用すると効果的でしょう。ただし、使用頻度や場面には十分な配慮が必要です。

日常的なコミュニケーションでは、状況に応じて適切な敬語表現を選択することが大切です。相手との関係性や文脈を考慮しながら、自然な形でビジネスマナーを実践していきましょう。

覚えておきたいのは、この表現が単なる丁寧語ではなく、相手への配慮と敬意を込めた重要なビジネスツールだということです。正しく使いこなすことで、より円滑なビジネスコミュニケーションが実現できるはずです。