「送っていただけますでしょうか」効果的なビジネス例文＆言い換え。メール例と敬語の説明

よく使用する丁寧な依頼表現「送っていただけますでしょうか」は、相手の意向を尊重しながら何かを送ってもらうようお願いする際に使用する表現です。ビジネスシーンでは、特に書類やデータの送付を依頼する場面で頻繁に使われています。

この表現は、単なる依頼以上に、相手への配慮と敬意が込められており、ビジネスマナーとしても適切な言い回しとして広く認められています。
Q
ビジネスにおいて「送っていただけますでしょうか」の意味は？
A

相手に資料やデータの送付をお願いする際の丁寧な依頼表現です。「していただく」という謙譲語と「でしょうか」という丁寧な問いかけを組み合わせることで、相手への敬意を示しながら依頼する意図を伝えます。

「送っていただけますでしょうか」ビジネスにおける意味

ビジネスシーンにおいて、この表現は単なる依頼以上の意味を持っています。相手の時間や労力への配慮を示しながら、必要な資料やデータの送付をお願いする際に使用される丁寧な表現方法です。

特に、初めてのやり取りや、立場が上の方への依頼の際に適していますね。相手の都合を考慮しながら、柔軟に対応できる余地を残した表現となっています。
ビジネスアドバイザー

依頼する際は具体的な期限や形式も併せて伝えると、スムーズなやり取りができますよ！

  • 「送る」という行為に対して「ていただく」という謙譲表現を用いることで、相手への敬意を示しています。依頼する側が相手に対して低い位置に立つことで、円滑なコミュニケーションを図ることができます。
  • 文末の「でしょうか」という形式で質問調にすることで、相手の意向を確認するニュアンスが加わり、押しつけがましさを軽減できます。ビジネスでは相手の都合や状況を考慮することが重要です。
  • 「送って」という命令形ではなく、「送っていただけますでしょうか」という依頼形にすることで、相手の自主性を尊重する姿勢を示すことができます。これにより、良好な関係性を築くことができます。
表現の要素 効果 使用場面
謙譲語「ていただく」 相手への敬意表現 目上の人・取引先への依頼
「でしょうか」 柔らかい問いかけ 相手の都合確認が必要な場面

ビジネスの例文

書類の控えを送っていただけますでしょうか。急ぎの案件となりますので、本日中にお願いできれば幸いです。
契約書のデータを送っていただけますでしょうか。PDFファイルでの送付をお願いいたします。
来週の会議に向けて、新商品のサンプルを送っていただけますでしょうか。
先日お話しした資料一式について、可能な範囲で送っていただけますでしょうか。
ご多忙のところ恐れ入りますが、昨日の会議の議事録を送っていただけますでしょうか。
プレゼン資料の最新版を、メール添付にて送っていただけますでしょうか。
お手数ではございますが、来月のスケジュール表を Excel 形式で送っていただけますでしょうか。
新製品の詳細カタログがございましたら、送っていただけますでしょうか。検討の参考にさせていただきたく存じます。
大変恐縮ですが、月次会議の資料を金曜日までに送っていただけますでしょうか。
先ほどの納品分の確認のため、納品書のコピーを改めて送っていただけますでしょうか。
ビジネスでこの表現を使用する際は、具体的な期限や送付方法も併せて伝えることが重要です。相手の負担を考慮しつつ、必要な情報を漏れなく伝えることで、スムーズなコミュニケーションが可能となります。

また、急ぎの場合は「お急ぎで」「可能でしたら本日中に」などの言葉を添えることで、優先度も適切に伝えることができますね。

言い換えと類語

「お送りいただけますでしょうか」
より丁寧な表現として使用できます。特に、目上の方や重要な取引先とのやり取りに適しているでしょう。
「送付いただけますでしょうか」
フォーマルな場面で使える表現です。文書やビジネス文書での使用に適していますね。
「ご送付いただけませんでしょうか」
謙虚さを強調した表現となります。特に重要な依頼の際に使用すると効果的です。
「お送り願えますでしょうか」
「願う」を使うことで、より丁寧な依頼となります。正式な文書などでよく使用されます。
「送付をお願いできますでしょうか」
やわらかい表現で、日常的なビジネスシーンで使いやすい言い回しとなっています。
「ご送付をお願いしたく存じます」
最も丁寧な表現の一つです。特に重要な文書や正式な依頼の際に使用します。
「送っていただくことは可能でしょうか」
相手の都合を特に考慮した表現となっています。柔軟な対応を期待する際に使用できます。
「送付いただけると幸いです」
依頼に感謝の意を込めた表現です。協力的な関係を築く際に効果的です。
言い換え表現を使用する際は、状況や相手との関係性に応じて適切なものを選択することが重要です。過度に丁寧すぎる表現は、かえって違和感を与える可能性もあるので、場面に応じた適切な表現を選ぶようにしましょう。
ビジネスアドバイザー

相手や状況に応じて、適切な丁寧さの表現を選択することが大切ですよ！

「送っていただけますでしょうか」をビジネスで使う効果的な場面

ビジネスシーンでは、様々な場面でこの表現を活用することができます。特に初対面の方や目上の方との連絡の際に重宝します。

相手の立場や状況を考慮しながら、適切なタイミングで使用することで、スムーズなコミュニケーションを図ることができますね。
  • 取引先への資料請求：新規取引や商談の際に、必要な資料やカタログの送付を依頼する場面
  • 社内での資料共有：部署間や上司への報告書や企画書の送付を依頼する際
  • 契約関連書類：見積書や契約書など、重要書類の送付を依頼する場面
  • 会議資料の共有：オンライン会議や打ち合わせの際の資料送付依頼
  • 納品関連：納品書や請求書などの送付を依頼する場面
  • プロジェクト関連：進捗報告や企画書の共有を依頼する際

ビジネスメール例

ビジネスメールでは、具体的な内容や期限を明確に伝えつつ、相手への配慮も忘れずに記載することが重要です。また、件名は簡潔かつ要点を押さえたものにし、本文では依頼内容を分かりやすく説明することを心がけましょう。
掲題：先日の商談資料の送付依頼について

山田産業株式会社
鈴木様

いつもお世話になっております。

先日の商談の際にご提示いただきました新商品のカタログと価格表を送っていただけますでしょうか。

来週の部内会議で使用させていただきたく存じます。

可能でしたら、今週金曜日までにPDFデータでお送りいただけますと幸いです。

ご多用のところ恐れ入りますが、どうぞよろしくお願いいたします。
メールの件名は受信者が内容を把握しやすいよう、具体的かつ簡潔に記載しましょう。本文では依頼内容を明確に伝え、必要な期限や形式も併せて記載することで、相手の手間を最小限に抑えることができます。

また、締めくくりの言葉も丁寧に選び、相手への感謝の意を示すことを忘れないようにしましょう。

「送っていただけますでしょうか」顧客に使う敬語

この表現は、複数の敬語要素を組み合わせることで、より丁寧な依頼表現となっています。それぞれの要素が持つ役割を理解することで、適切な使用が可能となります。
ビジネスアドバイザー

敬語は組み合わせすぎると不自然になるので、基本形を大切にしましょう！

  • 「送って」：基本動詞に「て」を付けた接続形
  • 「いただく」：謙譲語として機能し、「もらう」の丁寧な表現
  • 「できる」：可能の助動詞として機能
  • 「でしょうか」：丁寧な疑問の表現
顧客に使用する際は、特に相手の立場や状況を考慮することが重要です。過度な敬語使用は避け、自然な形で敬意を示すことを心がけましょう。

また、依頼内容によっては、より丁寧な表現を選択することも検討する必要があります。

「送っていただけますでしょうか」間違った使用法

この表現は丁寧な依頼の表現として広く使われていますが、使用方法を誤ると逆効果となる可能性があります。状況や文脈に応じて適切に使用することが重要です。
  • 「至急送っていただけますでしょうか」
    緊急性を強調する際は、別の表現を選ぶべきです。代わりに「恐れ入りますが、急ぎでお送りいただけますと幸いです」などの表現がより適切です。
  • 「必ず送っていただけますでしょうか」
    強制的なニュアンスが含まれる「必ず」との組み合わせは避けるべきです。「ご都合の良いタイミングでお送りいただけますと助かります」などが望ましいです。
  • 「1時間以内に送っていただけますでしょうか」
    短時間での対応を強要する表現は避けましょう。「急ぎの案件ではございますが、ご都合の良いタイミングでお送りいただけますでしょうか」などが望ましいです。
  • 「他社より早く送っていただけますでしょうか」
    比較を含む表現は不適切です。「できるだけ早めにお送りいただけますと幸いです」などの表現を使用しましょう。
  • 「データ量が大きいですが送っていただけますでしょうか」
    問題提起と依頼を混ぜた表現は不適切です。「容量の大きなデータとなりますので、ファイル転送サービスのご利用をご検討いただけますでしょうか」などの具体的な提案を含めましょう。

まとめ

「送っていただけますでしょうか」は、ビジネスシーンで頻繁に使用される丁寧な依頼表現です。相手への敬意を示しながら、円滑なコミュニケーションを図ることができる便利な表現といえるでしょう。

この表現を使用する際は、相手の立場や状況を十分に考慮し、適切なタイミングと文脈で使用することが重要です。また、必要に応じて具体的な期限や形式を添えることで、より効果的な依頼が可能となります。

ビジネスマナーとして、相手の負担を最小限に抑えながら、必要な情報を適切に伝えることを心がけましょう。状況に応じて言い換え表現を活用することで、より円滑なコミュニケーションを実現することができます。

最後に、この表現は単なる依頼以上の意味を持つことを忘れないでください。相手への配慮と敬意を込めた表現として、ビジネスの場面で適切に活用することで、良好な関係構築につながることでしょう。