「行って参ります」意味と実践的なビジネス例文。メール作成&言い換えまとめ

「行って参ります」は、外出時や仕事に向かう際に使う日本の伝統的な挨拶表現です。単なる「行きます」とは異なり、必ず戻ってくる意思と、任務を全うする決意が込められています。

この言葉には、周囲への感謝や配慮の気持ちも含まれており、ビジネスシーンでは特に重要な意味を持つ表現となっています。

Q
ビジネスにおいて「行って参ります」の意味は?
A

職場を一時的に離れる際の礼儀正しい挨拶で、任務を確実に遂行して戻る意思表示です。上司や同僚への報告と約束の意味も含まれています。

「行って参ります」ビジネスにおける意味

ビジネスアドバイザー

外回り営業の際は、必ず「行って参ります」と元気よく宣言しましょう!

  • 任務遂行の決意表明:単なる外出の報告ではなく、与えられた仕事を責任持って完遂する意思を示す言葉です。上司や同僚に対して、信頼に応える姿勢を表現することができます。
  • チームワークの構築:オフィスに残るメンバーへの配慮と、組織の一員としての自覚を示す表現です。外出する際にこの言葉を使うことで、チーム全体の連帯感を高めることができます。
  • ビジネスマナーの基本:日本のビジネス文化において、この挨拶は基本的なマナーとして定着しています。使用することで、ビジネスパーソンとしての教養と常識を示すことができます。

ビジネスで使える例文

営業や外出時など、様々なビジネスシーンで活用できる「行って参ります」の例文をご紹介します。状況や場面に応じて、適切な表現を選ぶことが大切ですね。

ただいまから株式会社山田商事へ商品のプレゼンテーションに行って参ります
新規のお客様3社を回ってきますので、夕方までに行って参ります
本日の成約必達の決意を持って、商談に行って参ります
では、サンプルと見積書を持って、すぐにお客様のもとへ行って参ります
お約束の時間までに必ず到着できるよう、いまから行って参ります
大阪支社での会議には、こちらの資料を持って行って参ります
契約書の最終確認のため、お客様のところまで急いで行って参ります
工場の月次監査に、チェックリストを準備して行って参ります
重要なクライアントとの商談ですので、気を引き締めて行って参ります
現場の安全確認のため、すぐに行って参ります
新商品のカタログをお届けするため、お得意様のところへ行って参ります

これらの例文は、目的や状況に応じて使い分けることができます。基本的には、具体的な行き先や目的を先に述べてから「行って参ります」を付け加えると、より丁寧な表現になりますね。

また、声のトーンや表情も大切で、明るく前向きな態度で発言することで、より良い印象を与えることができます。

ビジネスでのメール作成例

ビジネスアドバイザー

メールは簡潔に要点をまとめ、敬語を適切に使いましょう!

申し訳ありません。ご指摘の通りです。「行って参ります」は自分のオフィスの同僚や上司に対して使う表現であり、訪問先に対して使うのは不適切でした。

メール例を書き直させていただきます:

掲題:本日の外出について

部長 田中様

お世話になっております。

本日14時より、橘商事株式会社様との打ち合わせのため、行って参ります

新商品のカタログと企画書を持参し、商談を進めてまいります。

なお、16時頃には戻る予定です。

急ぎのご用件がございましたら、携帯電話にてご連絡ください。

営業部 中村

メール作成では、外出の目的と訪問先を明確に伝えることが大切です。次に、持参する資料や予定時間など、具体的な情報を漏れなく記載するようにしましょう。

最後に、戻り時間の目安や連絡方法を伝えることで、オフィスに残るメンバーが予定を立てやすくなります。

「行って参ります」をビジネスで使う効果的な場面

ビジネスアドバイザー

重要な商談前は、必ず上司に「行って参ります」と報告するのがマナーですよ!

  • 営業訪問前:新規顧客への訪問や既存顧客へのフォローアップの際、オフィスを出る時に使用します。チームメンバーに行き先を伝え、責任感を持って業務に向かう姿勢を示すことができます。
  • 出張出発時:他支社や遠方のクライアント訪問の際、上司や同僚に対して使用します。長期の外出となる場合でも、必ず戻ってくる意思表示として効果的です。
  • 商談や会議前:重要な商談や会議に向かう際、チームメンバーに対して使用します。成果を持ち帰る決意表明として適切な表現となります。
  • プレゼンテーション前:提案や発表の場に向かう際、支援してくれた同僚やチームメンバーに対して使用します。チームの代表として結果を出す決意を示せます。
  • 現場視察前:工事現場や工場の確認に向かう際、オフィスのメンバーに対して使用します。安全への配慮と、確実な確認作業を行う意思表示になります。
  • 研修や講演前:セミナーの講師や研修会の担当として会場に向かう際、同僚に対して使用します。組織の代表としての自覚と責任感を示すことができます。

「行って参ります」目上の人に使う敬語

ビジネスアドバイザー

上司には視線を合わせて、はっきりと「行って参ります」と伝えましょう!

  • 「行く」:動作の基本形で、これ自体は謙譲語ではありませんが、「参る」と組み合わせることで謙譲の意味が生まれます。
  • 「参る」:「行く」「来る」の謙譲語で、自分の行動を控えめに表現します。
  • 「~ます」:丁寧語の助動詞で、文全体を丁寧な表現にします。

目上の方に使用する際は、声のトーンを適度に抑え、丁寧な発音を心がけましょう。

また、お辞儀の角度も重要で、30度程度の丁寧な礼を示すことが望ましいですね。タイミングも大切で、急いでいる場合でも、きちんと立ち止まって挨拶することが必要です。

言い換え&類語

「失礼いたします」
最も一般的な言い換え表現で、やや改まった場面で使用されます。
「行ってまいります」
漢字を使わないひらがな表記で、より柔らかい印象を与えることができますね。
「お先に失礼いたします」
一時的な外出ではなく、退社時に使用する表現として適していることでしょう。
「ただいま参ります」
すぐに移動することを強調する場合に効果的な表現だと言えます。
「伺ってまいります」
特に目上の方のところへ向かう際に使用する、より丁寧な表現になります。
「出発いたします」
出張や遠方への移動時に使用する、フォーマルな表現として知られています。
「参上いたします」
非常に格式高い場面で使用される、最も敬意を示す表現と言えるでしょう。
「向かってまいります」
目的地を意識した表現で、特定の場所への移動を示す際に使用されます。
「出向いてまいります」
訪問先を意識した表現で、相手の場所に赴く際によく使われていますね。
「まいります」
最もシンプルな謙譲表現で、状況によって使い分けができる便利な言葉です。
「参上させていただきます」
最も丁寧な表現の一つで、特別な場面や重要な面会の際に使用することが多いでしょう。

言い換えの際は、場面や状況に応じて適切な表現を選ぶことが重要です。相手との関係性や、その場の雰囲気を考慮して選択するようにしましょう。

また、同じ表現を繰り返し使用することは避け、状況に応じて使い分けることをお勧めします。

「行って参ります」間違った使用法

ビジネスアドバイザー

「行って参ります」は意気込みを示す言葉なので、軽い気持ちで使わないようにしましょう!

  • 「とりあえず行って参ります」
    → 責任感や意思が感じられない表現です。この言葉には任務を全うする決意が込められているため、「かしこまりました。行って参ります」など、しっかりとした意思表示が必要です。
  • 「ちょっと行って参ります」
    → 軽い口調や砕けた言い方は不適切です。ビジネスシーンでは常に節度ある表現を心がける必要があります。
  • 「気が進まないけど行って参ります」
    → 消極的な態度は避けるべきです。この言葉には積極的に任務を遂行する意思が込められているため、前向きな姿勢で発言する必要があります。
  • 「できれば行って参ります」
    → 実行の意思が不確実な表現です。この言葉は必ず実行する決意を示すものなので、曖昧さを含めるべきではありません。
  • 「たぶん午後から行って参ります」
    → 時間の不確かさを示す表現との組み合わせは避けるべきです。具体的な時間を示すか、確定しない場合は別の表現を使いましょう。
  • 「気が向いたら行って参ります」
    → 主観的な条件付けは不適切です。これは業務としての責任ある行動の表明であり、個人の気分に左右されるべきではありません。

「行って参ります」まとめ

「行って参ります」は、日本のビジネスシーンにおいて欠かせない重要な挨拶表現です。単なる外出の報告ではなく、必ず戻ってくる決意と、任務を全うする意思を込めた言葉なのです。

この言葉を適切に使用することで、ビジネスパーソンとしての信頼性を高め、チームワークの向上にも貢献できます。状況や相手に応じて丁寧な表現を心がけることが、円滑なコミュニケーションの鍵となるでしょう。

特に、営業活動や商談、会議など、重要な業務に向かう際には、この言葉を使うことで、周囲への配慮と自身の責任感を表現することができます。明るく前向きな態度で発言することで、より良い印象を与えることができるのです。

ビジネスマナーの基本として、この挨拶を大切にすることで、プロフェッショナルとしての姿勢を示すことができます。日々の業務の中で、適切なタイミングと表現方法を意識して活用していきましょう。