「完了致しました」失礼のない敬語の使い方。ビジネス例文&メール作成例まとめ

「完了致しました」は、ビジネスシーンでよく使用される丁寧な表現で、タスクや作業が無事に終わったことを伝える際に使用します。上司や取引先に対して適切な敬意を示しながら、仕事の区切りを報告する際の定番フレーズとなっています。

この表現は、単なる完了報告以上の意味を持ち、仕事に対する責任感と相手への配慮を込めた言葉づかいです。ビジネスマナーの基本となる表現の一つで、時と場所を考えて適切に使用することが重要でしょう。

Q
ビジネスにおいて「完了致しました」の意味は?
A

依頼された仕事や業務が終了し、期待される成果を達成したことを丁寧に報告する表現です。相手への敬意を込めながら、確実な遂行を伝える際に使用されます。

「完了致しました」上司への正しい敬語の使用法

「完了致しました」は三つの敬語要素で構成される丁寧な表現です。まず「完了」という言葉自体は普通の言葉ですが、「致す」という謙譲語と「ます」という丁寧語を組み合わせることで、適切な敬意を表現しています。

  • 「完了」:作業や業務が終わることを表す一般的な言葉
  • 「致す」:「する」の謙譲語で、自分の行動を控えめに表現
  • 「ます」:丁寧語として文末を整える役割
ビジネスアドバイザー

上司への報告は簡潔明瞭に、でも丁寧に心がけましょう!

上司に使用する際は、適度な距離感を保ちながら、明確に報告することが重要です。声のトーンや表情も合わせて、誠実な態度で報告するようにしましょう。

また、必要に応じて具体的な完了内容も添えると、より効果的な報告となるでしょう。

「完了致しました」の敬語を用いた言い換え

「終了させていただきました」
より丁寧な表現で、相手への配慮を強調した言い方です。
「完遂いたしました」
目標を達成したことを強調する表現となっていますね。
「作業を終えました」
やや柔らかい印象を与える言い方となります。
「処理を完了いたしました」
システムや事務作業での報告に適した表現でしょう。
「業務を完了させていただきました」
より丁寧で、謙虚な印象を与える言い方になります。
「完了させましたので、ご報告いたします」
報告の意図を明確に示す表現となっていますね。
「作業が完了いたしましたので」
後に続く文章への橋渡しとして使いやすい表現です。
「無事完了いたしました」
順調に終えたことを強調する言い方になります。
「全て完了させていただきました」
作業の完全な終了を示す際に効果的な表現でしょう。
ビジネスアドバイザー

状況に応じて適切な言い換えを選択することで、より効果的なコミュニケーションが取れますよ!

言い換えのポイントは、状況や相手との関係性に応じて適切な表現を選ぶことです。より丁寧さを求められる場面では「させていただく」という表現を加えたり、作業の特性に応じて「完遂」「終了」などの言葉を使い分けたりすることで、より適切な伝達が可能となります。

ビジネス例文一覧

ビジネスシーンでの「完了致しました」の使用例をご紹介します。状況や相手によって表現を使い分けることが重要で、特に報告の明確さと丁寧さのバランスに注意を払う必要があります。

また、必要に応じて具体的な成果や次のステップについても言及すると、より効果的なコミュニケーションが図れるでしょう。

ご依頼いただいた資料の作成を完了致しましたので、ご確認をお願いいたします。
プロジェクトの第一段階を予定通り完了致しました
データの集計作業が完了致しましたので、結果をご報告させていただきます。
システムのアップデート作業を完了致しましたことをお知らせいたします。
ご指示いただいた修正箇所の対応を完了致しました
予定していた会議室の予約を完了致しましたので、ご確認ください。
月次レポートの作成を完了致しましたので、ご査収ください。
お客様からのお問い合わせ対応を完了致しました
納品書の作成を完了致しましたので、ご確認をお願いいたします。
研修資料の準備を完了致しましたので、ご確認いただけますでしょうか。
これらの例文は、ビジネスにおける様々なシチュエーションで活用できます。特に重要なのは、完了報告と共に次のアクションを明確に示すことです。

「ご確認をお願いいたします」や「ご査収ください」など、相手に求める行動を具体的に伝えることで、スムーズな業務進行が期待できます。

「完了致しました」ビジネスでの意味合い

ビジネスにおいて「完了致しました」は、単なる作業終了の報告以上の意味を持ちます。この表現には、任された仕事に対する責任感、相手への敬意、そして確実な業務遂行の証としての意味が込められています。

特に上司や取引先とのコミュニケーションにおいて、適切な報告と信頼関係の構築に重要な役割を果たします。

ビジネスアドバイザー

完了報告は次のアクションにつながる重要な架け橋です。明確で丁寧な報告を心がけましょう!

  • 業務の完全な遂行を示す重要な表現で、特に進捗管理やプロジェクト管理において、次のステップに進むための重要な合図となります。完了報告を受けた側は、その後の作業や判断を進めることができるため、ビジネスの流れをスムーズにする効果があります。
  • 相手への敬意と信頼関係を示す表現としても機能し、特にクライアントや上司との関係維持に重要な役割を果たします。丁寧な言葉遣いで完了を報告することで、プロフェッショナルとしての信頼性を高めることができます。
  • 責任感と確実性を示す表現として、自身の仕事に対する姿勢を示す機会となります。単なる作業の終了ではなく、求められる品質や期待に応えたことを示す意味合いを持つため、ビジネスパーソンとしての評価にも影響を与えます。

ビジネスメール作成例

掲題:プロジェクト進捗報告について

山田商事株式会社
佐藤様

いつもお世話になっております。

ご依頼いただいておりました市場調査レポートの作成を完了致しましたので、ご報告させていただきます。

添付ファイルにて、調査結果と分析内容をお送りさせていただきます。

特に注目すべき点について、要約を作成いたしましたので、まずはそちらからご確認いただけますと幸いです。

内容についてご不明な点がございましたら、お気軽にご連絡ください。

引き続きよろしくお願いいたします。

テクノ情報システム株式会社
営業部 鈴木健一
メールの件名は、具体的かつ簡潔に内容を示し、受信者が優先度を判断しやすいようにします。本文では、完了報告だけでなく、次のアクションや確認ポイントを明確に示すことで、スムーズなコミュニケーションを図ることができます。

また、文章全体の流れとして、挨拶→報告→詳細説明→フォローアップの提案→締めくくりという構成を意識することで、より分かりやすい内容となります。特に「完了致しました」の後に具体的な成果物や確認事項を示すことで、より効果的な報告となるでしょう。

「完了致しました」を使うビジネスシチュエーション

「完了致しました」は、ビジネスの様々な場面で活用される重要な表現です。特に上司や取引先との正式なコミュニケーションにおいて、適切な報告と信頼関係の構築に欠かせない役割を果たします。

完了報告は、次のステップへの移行を示す重要な合図となるため、状況に応じた適切な使用が求められます。

ビジネスアドバイザー

完了報告は必ず確認可能な形で行い、証跡を残すことを心がけましょう!

  • プロジェクトや業務タスクの完了報告時:重要な節目での報告において、作業の完了を正式に伝える場面で使用します。特にプロジェクトの各フェーズの終了時や、重要な成果物の提出時に適しています。
  • 取引先への納品報告:商品やサービスの納品が完了した際の報告として使用します。特に契約上の義務を果たしたことを示す重要な場面での使用が適切です。
  • 社内での業務報告:上司や関係部署への報告時に使用します。特に重要度の高い業務や、期限の定められた作業の完了を報告する際に効果的です。
  • 顧客対応の完了報告:お客様からの要望や問い合わせへの対応が完了した際の報告として使用します。特にクレーム対応や要望への対応完了を伝える場面で重要です。
  • 書類作成や資料準備の完了報告:重要な文書や資料の作成が完了した際の報告として使用します。特に複数の確認や承認が必要な文書の完成時に適しています。
  • システム関連作業の完了報告:システムの更新や保守作業が完了した際の報告として使用します。特に影響範囲の大きい作業の完了を伝える場面で重要です。

「完了致しました」間違った使用法

ビジネスシーンにおいて「完了致しました」の不適切な使用は、コミュニケーションの質を低下させ、プロフェッショナルとしての印象を損なう可能性があります。以下に、よくある間違いとその理由を説明します。

  • 「おおよそ完了致しました」
    → 「完了」は全ての作業が終わっていることを意味するため、「おおよそ」との併用は矛盾します。
  • 「90%完了致しました」
    → 完了は100%終わっていることを示す言葉であり、パーセンテージと組み合わせるのは不適切です。
  • 「たぶん完了致しました」
    → 不確実性を示す言葉と組み合わせるのは不適切です。確実な完了を示す表現として使用すべきです。
  • 「とりあえず完了致しました」
    → 「とりあえず」という言葉は中途半端さを示唆するため、完了報告との組み合わせは不適切です。
  • 「資料作成を完了致しましたが、一部データが古いままです」
    → 内容に不備がある状態での完了報告は不適切です。全ての要件を満たしてから報告すべきです。

まとめ

「完了致しました」は、ビジネスコミュニケーションにおいて重要な役割を果たす表現です。適切な使用は、プロフェッショナルとしての信頼性を高め、円滑な業務進行を支援します。

特に重要なのは、この表現が単なる作業終了の報告以上の意味を持つということです。相手への敬意、責任感、そして確実な業務遂行の証として機能し、ビジネス関係の構築に貢献します。

状況に応じて適切な言い換えや補足説明を加えることで、より効果的なコミュニケーションが可能となります。また、完了報告の際は具体的な成果や次のステップを明確に示すことで、業務の継続性を保つことができるでしょう。

最後に、この表現は確実性と責任を伴うものであることを忘れずに、適切なタイミングと場面で使用することが重要です。正しい使用は、ビジネスパーソンとしての評価にも直結する要素となります。