「そちら」敬語を上司に使うコツ。メール例&ビジネス例文、言い換えと注意点

「そちら」は相手や場所を丁寧に指し示す表現で、ビジネスシーンでよく使用される言葉です。直接的な指示を避け、柔らかな印象を与えることができるでしょう。

状況や文脈によって、人物、場所、物事など様々な対象を指すことができ、特にビジネスの場面では欠かせない丁寧表現の一つとなっています。

Q
ビジネスにおいて「そちら」の意味は?
A

相手や相手側に関することを敬意を込めて指し示す言葉です。人物、組織、場所など幅広く使える便利な敬語表現です。

「そちら」上司への正しい敬語の使用法

「そちら」は基本的に丁寧語として使用される言葉です。「その方向」「その場所」「その人」などを表す「そち」に「ら」が付いた形で、より丁寧な表現となっています。

敬語の種類 解説 使用例
丁寧語 「そちら」単体で丁寧な表現 そちらへお伺いします
尊敬語 「お/ご」を付けて使用 そちらさま
ビジネスアドバイザー

上司と話す時は、「そちら様」という表現を使うと好印象を与えられますよ!

  • 上司に対して使用する場合は、必ず丁寧語として使用しましょう
  • 「そちらさん」という表現は避け、「そちら様」を使用します
  • 断定的な言い方を避け、「〜でしょうか」などの表現と組み合わせると良いでしょう

「そちら」の敬語を用いた言い換え

「あちら」
やや距離のある場所を指す際に使用できる表現です。
「その場所」
より具体的に位置を示す際の表現ですね。
「その方」
人を指す際の丁寧な言い方として使えます。
「その点」
事柄や内容を指す際の表現として適しています。
「その側」
位置関係を示す際の言い換えとなります。
「その方面」
方向を指し示す際の表現です。
「その辺り」
おおよその場所を示す際に使える表現ですね。
「その方向」
明確な方角を示す際の言い換えとして使えます。
「その先」
前方の場所を指す際の表現として適しています。

言い換えのポイントは、状況や文脈に応じて適切な表現を選ぶことです。「そちら」は汎用的な表現ですが、より具体的な表現に置き換えることで、意図がより明確に伝わることがあります。

ビジネス例文一覧

ビジネスシーンでの「そちら」の使用は、状況や相手によって適切な表現を選ぶことが重要です。特に、初対面の方や取引先との会話では、丁寧な表現を心がける必要があります。また、社内外での使い分けも意識しましょう。

そちらの件について、ご確認いただけますでしょうか。
ご都合のよろしい日時をそちらでご指定ください。
そちら様のご要望に沿った提案をさせていただきます。
そちらの部署での導入実績についてお聞かせください。
資料はそちらへメールにてお送りさせていただきます。
そちらのご意見を参考にさせていただきたく存じます。
そちらでの検討状況をお聞かせいただけますか。
そちらのスケジュールに合わせて調整させていただきます。
そちら様からのご連絡をお待ちしております。
そちらの会社の方針に沿って進めさせていただきます。

これらの例文は、ビジネスシーンで頻出する表現をまとめたものです。相手への敬意を示しながら、円滑なコミュニケーションを図ることができます。状況に応じて適切な表現を選択し、使用することが重要ですね。

「そちら」ビジネスでの意味合い

ビジネスにおいて「そちら」は、相手や相手側に関することを丁寧に指し示す言葉として使用されます。直接的な表現を避けることで、相手への配慮と敬意を示すことができます。

特に、取引先や上司との会話では、適切な敬語表現として重要な役割を果たします。

ビジネスアドバイザー

初対面の方との会話では、必ず「そちら様」を使うようにしましょう!

  • 相手への敬意を示す表現として、ビジネスシーンでは必須の言葉です。特に取引先や上司との会話では、適切な使用が求められます。
  • 「あなた」や「その」などの直接的な表現を避け、より丁寧な印象を与えることができます。特に初対面の方との会話では、この点に注意が必要です。
  • 場面や状況に応じて使い分けることで、スムーズなコミュニケーションを図ることができます。社内外での使い分けも重要なポイントとなります。

ビジネスメール作成例

掲題:商品納期について

株式会社山田製作所
佐藤様

いつもお世話になっております。

先日ご依頼いただきました商品の納期について、そちら様のご要望通り調整させていただきました。

つきましては、ご都合の良い日時に納品させていただきたく存じます。

ご希望の日時をお知らせいただけますと幸いです。

ご多忙のところ恐れ入りますが、ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。

メール作成のポイントとして、以下の点に注意が必要です。

1. 「そちら」を使用する際は、必ず文脈に応じて適切な敬語表現と組み合わせること。

2. 直接的な表現を避け、相手への配慮を示すこと。

3. 「様」を付けることで、より丁寧な印象を与えられます。

「そちら」を使うビジネスシチュエーション

ビジネスシーンでは、様々な場面で「そちら」を使用する機会があります。相手への敬意を示しながら、円滑なコミュニケーションを図るために、適切な使用が求められます。

ビジネスアドバイザー

電話での会話では特に丁寧な表現を心がけましょう!

  • 取引先との商談や打ち合わせの際に、相手企業や担当者を指す場合
  • 電話でのやり取りで、相手の状況や都合を確認する場合
  • メールでの連絡時に、相手側の要望や条件について言及する場合
  • 会議やプレゼンテーションでの質疑応答時に、相手の意見や提案を指す場合
  • 契約や取引条件の確認時に、相手側の条件や要望を指す場合
  • 社内での上司や先輩との会話で、相手の意見や判断を仰ぐ場合

「そちら」間違った使用法

「そちら」の不適切な使用は、ビジネスコミュニケーションにおいて誤解や不快感を生む可能性があります。特に、以下のような使い方は避けるべきでしょう。

相手への配慮を欠いた表現は、良好な関係構築の妨げとなる可能性があります。

ビジネスアドバイザー

否定的な表現と組み合わせることは避けましょう!

  • 例文:「そちらが間違っているのではないでしょうか」
    解説:相手の過ちを指摘する際に使用すると、批判的な印象を与える可能性があります。
  • 例文:「そちらの方で何とかしてください」
    解説:責任を転嫁するような言い方は避けるべきです。相手への一方的な押し付けになってしまいます。
  • 例文:「そちらの判断が遅いので困っています」
    解説:相手を非難するような表現は不適切です。スケジュールの調整などは建設的な提案をすべきです。
  • 例文:「そちらの意見は考慮しません」
    解説:相手の意見を一方的に否定する表現は避けるべきです。代替案を提示するなど、前向きな対応が必要です。
  • 例文:「そちらの都合だけで決めないでください」
    解説:相手の立場を考慮しない一方的な要求は避けましょう。双方の都合を調整する姿勢が重要です。
  • 例文:「そちらの説明が分かりにくいです」
    解説:直接的な批判は避け、より建設的な表現を使用すべきです。補足説明を求めるなど、前向きな対応を心がけましょう。

まとめ

「そちら」は、ビジネスコミュニケーションにおいて欠かせない丁寧表現の一つです。相手への敬意を示しながら、円滑な意思疎通を図ることができる重要な言葉といえるでしょう。

使用する際は、場面や状況に応じて適切な表現を選択することが大切です。特に、取引先や上司との会話では、より丁寧な表現を心がける必要があります。

また、否定的な表現との組み合わせは避け、建設的なコミュニケーションを心がけることが重要です。相手の立場を考慮しながら、適切な距離感を保つことで、より良好なビジネス関係を構築することができるでしょう。

ビジネスの成功は、細やかなコミュニケーションの積み重ねから生まれます。「そちら」の適切な使用は、その一歩となる大切な要素なのです。