「ご承知のとおり」意味とビジネス例文&メール、正しい敬語と言い換え

「ご承知のとおり」について、ビジネスにおける意味や例文、上司や顧客に対して使う際の注意点などを合わせて解説していきます。

「ご承知のとおり」のビジネスにおける意味

「ご承知のとおり」は、相手方が既に理解している内容を前提として、その内容に基づいて話を進める際に用いられる表現です。相手方が理解していることを前提とし、その上で話題を展開したり、補足情報を提供したりする際に使用されます。

「ご承知のとおり」どんな時に使う?

  • 会議や打ち合わせの際、既に話し合われた事柄を再度確認する際に使用する。
  • 書類や報告書を送付する際、既に共有されている情報についての補足や追加説明を行う際に使用する。
  • 指示やアクションを与える際、前提条件として相手方が既に理解している内容を示す際に使用する。
  • プレゼンテーションやスピーチの際、前提条件となる事実や情報を確認し、その上で新しい情報を提供する際に使用する。
  • ビジネスメールや文書の中で、既に共有されている情報を基にした説明や依頼を行う際に使用する。
  • ビジネスコミュニケーション全般で、効率的に意思疎通を図るために使用される。

ケース別のビジネス例文

ご承知のとおり、今回のプロジェクトは締め切りが迫っています。
ご承知のとおり、先月の売上目標は達成できませんでした。今月は改善策を検討し、積極的な営業活動を行いたいと考えています。
ご承知のとおり、新しい商品ラインの開発には多くのリソースが必要です。そのため、各部署の協力が求められます。
ご承知のとおり、先週の会議で決定された計画に基づいて、次のステップに移りたいと思います。
ご承知のとおり、現在の市場環境は非常に競争が激しいです。そのため、迅速な対応が求められます。
ご承知のとおり、顧客からのフィードバックは今後の商品改善に非常に重要です。積極的に集め、分析していきたいと思います。
今回のプロジェクトは顧客からの要望に応えるためのものです。ご承知のとおり、顧客のニーズを的確に把握し、実現することが重要です。
ご承知のとおり、昨日の会議では重要な決定が行われました。その内容に基づいて、各部署が行動を起こす必要があります。
ご承知のとおり、今後の戦略は市場の変化に適応し、迅速かつ柔軟に対応することが求められます。

ビジネスでのメール作成例

掲題:新製品の打ち合わせについて
○○○○株式会社
○○様

ご担当者様、

ご承知のとおり、新製品の開発に向けて打ち合わせを行う予定です。下記の日程でご都合をお知らせください。

ご多忙の折、お手数をおかけいたしますが、ご確認の程よろしくお願い申し上げます。

「ご承知のとおり」の正しい敬語

「ご承知のとおり」は、一般的な丁寧語であり、特に敬語表現としては使用されません。ただし、相手によっては「ご了承ください」「ご了承のほどお願いいたします」など、より丁寧な表現を用いることが適切な場合があります。

「ご承知のとおり」の間違った使用法と注意点

  • 相手が実際に内容を理解していない場合に使用する。
  • 相手が了解しているかどうかを確認せずに使用する。
  • 失礼な表現として受け取られる可能性がある状況で使用する。
  • 内容が変更された場合や追加情報が必要な場合にも、ただ「ご承知のとおり」とだけ述べてしまう。
  • 上司やクライアントなど、立場の上位者に対して使う際に失礼になる場合がある。

言い換えとその説明

「ご存知の通り」
相手が既に理解していることを前提とした表現。
「ご了承いただいている通り」
相手方が了解していることを示す丁寧な表現。
「ご承認済みですが」
内容が承認されたことを前提とした表現。
「ご了承いただきありがとうございます」
相手方に了解いただいたことに対する感謝の意を表す表現。
「ご承知願います」
相手方に内容を理解していただくように依頼する表現。
「承知しました」
相手方からの指示や情報を理解したことを返答する表現。
「了解しました」
相手方の指示や情報を理解したことを返答する表現。
「把握しました」
相手方の指示や情報を理解したことを返答する表現。
「ご確認のほどよろしくお願いします」
相手方に内容を再確認していただくように依頼する表現。

「ご承知のとおり」使い方のポイント

  • 相手が既に理解している内容を前提とした場面で使用する。
  • 冗長な説明を省略し、効率的にコミュニケーションを行う際に使用する。
  • 相手の理解を前提とするため、状況や文脈に応じて適切な使い方を心がける。
  • 失礼にならないよう、相手の立場や関係性を考慮して使用する。