「兼ねてから」失礼のない敬語の使い方。ビジネス例文&メール作成例まとめ

「兼ねてから」とは、以前から続いていることや、前から持っている思いを表す表現です。
ビジネスでもよく使われ、話し手の誠実さや準備の長さを強調するのに役立ちます。

「兼ねてから」上司への正しい敬語の使用法

「兼ねてから」は、「以前から」と同じ意味を持つ表現で、ビジネスシーンでよく使われます。この言葉は、過去から現在に至るまでの継続を強調するために使われます。

「兼ねて」は「以前から」、「から」は「続いて」という意味を持ちます。これを敬語として使う場合、丁寧語、尊敬語、謙譲語にどのように分解されるかを見てみましょう。

  • 「兼ねて」:丁寧語として、以前から何かをしている状態を表します。
  • 「から」:文脈によって丁寧語や尊敬語として使われ、継続を示します。

敬語表現では、主に丁寧語として使われますが、状況に応じて尊敬語や謙譲語も含むことがあります。例えば、上司に対しては「以前からご承知の通り」といった形で使うこともあります。

「兼ねてから」の敬語を用いた言い換え

敬語を使って「兼ねてから」を言い換える方法はたくさんあります。以下に、いくつかの例を示します。

「以前からお伝えしていた通り」
以前からの継続を強調する際に使います。
「かねてより存じております」
長い間知っていることを表します。
「以前よりご案内しておりました」
事前に情報を伝えていたことを示します。
「前々からお知らせしていた通り」
ずっと前から知らせていたことを強調します。
「かねてよりお伺いしておりました」
以前から聞いていたことを意味します。
「以前よりご説明しておりました」
前から説明していたことを示します。
「以前からのご案内の通り」
以前に案内していた内容を強調します。
「前もってお知らせしていた通り」
前に知らせていたことを意味します。
「以前からお伝えしておりましたように」
前に伝えたことを指します。

敬語を使うポイントとしては、相手の立場や状況に合わせて、適切な言葉を選ぶことが重要です。また、誤解を避けるために、具体的な内容をしっかりと伝えることが大切です。

ビジネス例文一覧

弊社は兼ねてから新しいプロジェクトの準備を進めておりました。
兼ねてから計画していたイベントを来月開催いたします。
この件に関しては兼ねてから検討しておりました。
我々は兼ねてからの問題を解決するために努力してきました。
兼ねてからのご要望にお応えするため、新サービスを導入しました。
この製品は兼ねてから開発を進めていたものです。
お客様のご意見は兼ねてから重要視しております。
弊社の兼ねてからの方針に基づき、対応いたします。
今回のキャンペーンは兼ねてから準備していたものです。
兼ねてからの懸案事項について、再度ご説明いたします。

この言葉を使うポイントとしては、事前に計画していたことや、以前から続けていることを強調する際に有効です。また、信頼性や継続性を示すために使うと良いでしょう。

「兼ねてから」ビジネスでの意味合い

「兼ねてから」は、ビジネスにおいては信頼や計画性を示す重要な表現です。以前からの努力や準備をアピールすることで、相手に安心感を与えます。

  • 信頼性の強調:以前からの計画や努力を示すことで、信頼を得ることができます。
  • 計画性の強調:長期的な視点での取り組みを示すことで、計画性をアピールできます。
  • 誠実さの強調:継続的な努力や準備をアピールすることで、誠実さを示すことができます。

ビジネスメール作成例

掲題:新製品発表のご案内
株式会社サンプル商事
田中様

平素より大変お世話になっております。
弊社は兼ねてから準備を進めてまいりました新製品の発表を、来月に予定しております。
詳細は別途ご案内させていただきますが、是非ご参加いただければ幸いです。
今後ともよろしくお願い申し上げます。

株式会社テスト
営業部
鈴木一郎

メールを作るポイントとしては、相手に対する感謝の気持ちを述べることが大切です。また、具体的な内容や日程を明確に伝えることで、相手が理解しやすくなります。

「兼ねてから」を使うビジネスシチュエーション

「兼ねてから」は、ビジネスのさまざまな場面で使えます。以下に、具体的なシチュエーションを挙げます。

  • プロジェクトの進捗報告
  • イベントの案内
  • 製品やサービスの発表
  • 問題の再確認
  • 長期的な計画の説明
  • 感謝の表現

「兼ねてから」間違った使用法

「兼ねてから」を間違って使うと、意味が伝わらないことがあります。以下に、間違った使用例とその解説を示します。

  • 「兼ねてから思っていましたが、昨日決めました」:「昨日決めました」との矛盾があります。
  • 「兼ねてからの計画が突然変わりました」:「突然変わりました」とは対立します。
  • 「兼ねてからの問題が今日解決しました」:「今日解決しました」との時間差が不自然です。
  • 「兼ねてからの案内を今日お送りします」:「今日お送りします」との矛盾があります。
  • 「兼ねてからのご支援に感謝します」:文脈としては自然ですが、「支援」が前提として明確でない場合に不適です。
  • 「兼ねてからのご依頼について」:具体的な内容が不明確です。

まとめ

これまで「兼ねてから」の使い方について解説しました。ビジネスシーンでは、信頼性や計画性を強調するために効果的です。

正しく使うことで、相手に安心感を与えることができます。また、継続的な努力や準備を示すことで、誠実さをアピールできます。

特に重要なのは、具体的な内容を明確に伝えることです。曖昧な表現を避け、相手に分かりやすく説明することが大切です。

この表現を上手に使いこなすことで、ビジネスコミュニケーションの質を高めることができます。日常の中で、ぜひ意識して使ってみてください。